少々言葉は汚いかもしれないが、その一報を聞いたとき、私、P.K.サンジュンは「いい加減にしろ」と思わずにいられなかった。その一報とはペヤングの新商品『獄激辛カレーやきそば』の販売開始についてである。

お察しの通り本製品は、2020年2月に販売されて波紋を呼んだ「獄激辛やきそば」の第2弾。大きな話題になったことは否定しないが、ここで一言申し上げておきたい。おい、ペヤング……勘違いするなよ? あれは好評だったんじゃない……辛すぎて食えないから話題になったんだよォォオオオオオオ!

・繰り返される悪夢

公式サイトによると、2020年は派生形の「ペヨング」なども含め、20種類以上の新商品を世に送り出してきたペヤング。同年、中でも最も話題になったのが、ペヤング史上最強の辛さと謳われた「獄激辛やきそば」だ。

その辛さは筆舌に尽くし難く、当時の記事には “兵器” と記されている。また、テレビやYouTubeなど各種メディアでも広く取り扱われていたことを考えると、やはり「2020年ベスト・オブ・ペヤング」は「獄激辛やきそば」であったのであろう。


いや、ちょっと待て。


「獄激辛やきそば」の辛さはウマいマズいのレベルではなく、もはや「ギリギリ口にできる食べ物」と言ってイイ。つまり大きな話題になった最大の理由は「よくこんなもん作るよな(笑)」的な意味合いが強いのではなかろうか?

しかしペヤングは『獄激辛カレーやきそば』の発売に際し、ホームページ上に以下のようなコメントを寄せている。


「多くのお客様にご好評いただきました獄激辛シリーズから第2弾のカレー味が登場! 泣けるほどの辛さは、激辛ファンの皆様の期待を裏切らない商品となっております」


……バカなのか? 誰にご好評いただいたというのか? それともペヤングは “好評” の意味を知らないのだろうか? ……が、超激辛やきそば第2弾『獄激辛カレーやきそば』は発売されてしまった。ならば確かめるしかあるまい、その辛さを──。

・やるしかねえ

というわけで、今回はロケットニュース24が誇る精鋭5名がチャレンジ! それぞれが『獄激辛カレーやきそば』を食べ切れるか挑戦した。体を張ってナンボの当サイトの精鋭たちが無理ならば『獄激辛カレーやきそば』を食べ切れる者はこの世におるまい。

で、いざ『獄激辛カレーやきそば』を作ってみると、もう香りがヤバい。そこに漂うのは湯気じゃない……凶器、そして狂気だ。食べる前から戦意喪失しかねない圧倒的なオーラ、これぞ “獄” である。


・戦闘開始

最初のチャレンジャーは北海道が生んだ氷のプリンス「あひるねこ」──。本人は「辛い物はそこまで得意じゃない」と謙遜するが、常に冷静沈着な彼ならば、表情1つ変えずに『獄激辛カレーやきそば』を完食するハズだ。結果はというと……。


あひるねこ → 2口

「正直、一口食べた段階では辛いは辛いが食べられないこともないと感じた。あれ? けっこうイケんじゃね? と。しかし……数秒経つと刺すような痛みが唇を中心に広がり、食事とは思えぬ地獄の苦痛を味わう羽目に。ペヤングよ、やってくれたな」


お次のチャレンジャーは、紅一点の亀沢郁奈。激辛料理を好む女性は少なくなく、本人も「まあまあ辛いのは得意だよ」とのこと。『獄激辛カレーやきそば』を目の前にしても「そんなに辛いの?」と自信満々だ。結果……


亀沢郁奈 → 2口

「私のこれまでの人生で最も辛い食べ物だった。無意識のうちに水を1リットル一気飲みしてしまったため、今わりと真剣に胃腸が苦しい……チャレンジする人は万全の準備をしておくべきだろう。カプサイシンの影響だろうか、クチビルが「リップを塗ったみたいなバラ色」に変色したのはせめてもの救い」


次なる挑戦者は、当サイトが誇る “アホな上司” ことYoshio。様々な面においてズレまくっているYoshioならば『獄激辛カレーやきそば』の辛ささえもズラして受け流せるのではないだろうか? アホなペヤングとアホな上司、Yoshio。勝つのは果たして……


Yoshio → 2口

「一口食べた時は「これはイケる!」と思ったが、その後に怒涛の辛さが口いっぱい広がってマジやばい。むしろ辛いというよりも痛い。チョコレートを食べても全く効果なし。ちなみにその後、辛すぎたせいかしゃっくりが止まらなくなった。もう二度と食べません」


満を持して登場するのが、我らがパイセンこと佐藤英典である。凶悪すぎる『獄激辛カレーやきそば』に勝てるのは、インターネット界の生ける伝説、佐藤以外に考えられない。待たせたな、お前ら? お遊びはここまでだ


佐藤英典 → 1口

「ペヤングよ……1度目は許そう、何でも試してみることは良いことだ。実際に食べたら完食できなかったけど、まあ1度目はいい。今回は2度目だよな。ふざけんなよ……。ふざけんなよ! 食えるもんを出せよ!! 罰ゲームみたいなのは1個でいいんだよ。また大量に売れ残るんだから、これを最後にした方がいいぞ、マジで」


仕方ないから最後は私、P.K.サンジュンが挑戦しよう。仕方がない、本当に仕方がない。全然食べたくないし、実際のところは「どれくらい辛いのか?」なんて知りたくない。ぶっちゃけ、どうでもいいんだ。……が、このままではロケットニュース24の威信にかかわってくる。仕方がないから食べますよ。


P.K.サンジュン → 完食

「辛いよ、辛すぎるよ。しかも全ッ然ウマくねーよ! でもまあギリ食えるかな。でも本当、1人だったら余裕で残してるし、誰かが食べ切ってくれてたら即ギブアップしてた。まあ辛いのはいいんだけどさ、ウマいもん作ってくれないと。おいペヤング。もう2度とこんなことするんじゃねーぞ!!」


というわけで、5人中完食したのはただ1人。残り4名は撃沈してしまった。そして完食した立場から改めてこう言いたい……「辛いのはイイ、もっと美味しくしてくれよ」と。ズバリ『獄激辛カレーやきそば』は全ッ然ウマくない。仮に第3弾が出るならば、味との両立をお願いする。

人によってはトラウマになりかねないほど激辛な『ペヤング獄激辛カレーやきそば』は、メーカー希望小売価格205円で発売中だ。あの悪夢に再び立ち向かう勇者はいるのか? でもなんだかんだ話題になるんだろうなぁ。

参照元:ペヤング公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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