当サイトでもおなじみ数字選択式宝くじ「ロト」。筆者の身近に、このロトに夢をかけている男性がいる。聞けば数百円~数千円の賞金ながら、毎週のように当選しているという。

ロトは買ったことがない筆者、「宝くじって狙って当てられるものなの!?」と驚いたが、数字選択式は法則を見つけて「予想」するのが常識とな。そんな彼(仮にAさんとする)にいろいろと質問してみた。

ちなみにAさんも、残念ながら高額当選の経験はない。購入金額を上回るほどの儲けもないが、いわゆる「小当たりが続く」という状態だそう。


・実際の成果

論より証拠、実際の成果をみていただこう。ある月のロト7のデータだが、第351回から第353回まで、少額ながら連続して当たりが出ていることがわかる。購入口数が22口と多いのは高額キャリーオーバーが出ている週や、予想に自信がある週で、通常は10口を超えないとのこと。

もちろん不発に終わる週もあるが、ミニロトやロト6も並行して買っているため、体感的には「まったく当たらない週はない」という状態だという。

予想した数字がほぼ入っているということで、これ、結構すごいんじゃないだろうか。


・購入の頻度や金額

Aさんが購入しているのはミニロト、ロト6、ロト7の3種。ほぼ毎回購入しており、月の投資額は2万円~3万円ほど。うち1万円超は当選金として戻ってくるという。

投資金額としては多いように感じるが、「酒も煙草もやらないし、買い物の趣味もないのでそれにかかるお金を思えば」とのこと。

購入はインターネットだが、その前に1時間ほどノート片手に数字の「予想」をする。抽選日は週に4回ある計算なので、およそ1日おきにその作業を繰り返していることになる。

季節行事として、小遣い稼ぎとして、一発逆転を夢みて、など宝くじを買う動機は人それぞれだと思うが、Aさんは日々の研究にも時間と手間をかけ、かなり本気で1等当選を狙っている。研究ノートも数冊に及び、「ガチ勢」といえるかもしれない。

そんなAさんに質問してみた。実際にはもっとくだけて話しているが、読みやすく筆者が要約している。


・Q1. そもそも「予想」ってなにをしてる?(以下Aさん談)

ロトは機械(通称:夢ロトくん)抽選なので理論的には出目はランダムのはずですが、数字の出方に「流れ」が存在します。過去の統計から、次はどの数字が出やすく、どの数字が出にくいか、という確率を分析するんです。各数字の出現回数は誰でもみることができます。

たとえば「2回続けては出ない数字」「同時に出ることの多い(相性のいい)数字」などが存在するといわれています。あと過去に1等になった組み合わせはもう出ないから、次に買うときは外すとか……。少し詳しい人なら誰でもやっていることだと思います。


抽選に使われるボール(セット球)は数パターンあるんですが、セットごとにクセがあるんじゃないか、という説もあります。たまに新調されるんですが、そのときは自分もデータをリセットします。

そうやって過去のデータから候補の数字を絞り込んだら……あとは直感です!


・Q2. どれくらい当たる?

今の自分のやり方だと、だいたい3~4つくらいは確実に来そうな数字が絞り込めます。

なのでロト6の末等(3つ合致)なら、かなりの頻度で当たっています。ただ、残りの3つがどうしても難しい。運にも左右されます。ほんの1つずつズレていた……! と涙を飲むことも多々あります。

ちなみにミニロトの3~4等くらいなら、まったく予想せず、誕生日や記念日など決まった数字を買い続けるだけで当たることも十分あり得ますよ。


・Q3. これまで1番悔しかった経験は?

最も惜しかったのはロト7の4等(5つ合致)ですが……それよりも心が折れるのが、数字は合っているのに組み合わせて買っていない場合です。

たとえば「確実に来そうな数字」が3つ読めていて、絞りきれない数字が3つあったとします。全パターンを買う軍資金はないので、Aが入っていた場合、Bが入っていた場合……とパターン分けしていくつか買います。

そのときに、当選数字がA&B&Cだった場合! 買っていたのに、組み合わせていない、というのが1番悔しいですね。


・宝くじとは……

年間数十万円の投資、その分を貯金していたらひと財産なんじゃ? と筆者は思うが、Aさんによると

「1人の人間の生涯賃金をはるかに超える金額が一夜で手に入るかもしれない、そんな機会は宝くじしかありません。今の暮らしでも十分幸せですが、まったく違う人生を歩めるチャンスがあります。なにより自分で予想できるタイプの宝くじは楽しいです。もし高額当選したら家族も喜ぶし、絶対に実現したい人生目標の1つです」とのこと。

たしかにAさんの戦歴をみると、あながち絵空事でもないような気がしてくる。高額当選の前には小当たりが続くという通説もあるみたいだから、もしかして……?

ちなみにAさんが繰り返していたのは、ロトに「絶対に当たる」というような必勝法はないということ。あくまで数字の不思議を楽しむような、確率論の世界だそうだ。「数字や数学が好きな人に向いている」とのこと。

過去に筆者はスポーツくじBIGを定期購入していた時期があったが、結果はさっぱりであった。やはり幸運をつかむには努力が欠かせないということか。Aさんの健闘を祈りたい。


参考リンク:宝くじ公式サイト
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.