ラーメンをメインとした料理を提供する「幸楽苑」にて、同社では初だという食べ放題プランが登場した。2020年11月12日より、7店舗限定で実施中だという。

プランは税込み1600円の「中華・餃子・チャーハンセット食べ放題」か、税込み1300円の「餃子・ライスセット食べ放題」の2種類で、どちらも制限時間は60分。はたしてコスパはどれほどのものなのか、さっそく試してきたぞ!

・平日のみ15時から18時まで

まずは実施している7つの店舗だが、盛岡上田店(岩手県盛岡市)、仙台長町店(宮城県仙台市)、金屋店(福島県郡山市)、上田原店(長野県上田市)、新座店(埼玉県新座市)、東小金井店(東京都小金井市)、川崎宿河原店(神奈川県川崎市)だ。

食べ放題が実施されるのは平日の15時から18時の間。食べ放題中の追加注文は制限時間以内なら可能だが、食べ放題プランそのもののオーダーは17時までな点に注意が必要だ。


食べ放題にチャレンジするにあたってルールがあり、食べていいのは食べ放題を注文した人のみ。持ち帰りや食べ残しはNG。


特に、食べ残しには罰金が発生することもあるようなので、きちんと食べられる分だけ注文するようにしよう。まあ、当たり前のことだとは思うが。


また、注文の仕方にもルールがある。1600円の方は、一番最初に「中華そば」、「味噌らーめん」、「塩らーめん」から1種(それぞれ大盛りやロカボ版も選択可能)、餃子を1種、そしてライス(大も選択可能)か半チャーハンを1種。

この3種セットを頼まなくてはならない。ちなみに選べる麺類は、最初の固定分も追加分も「中華そば」、「味噌らーめん」、「塩らーめん」の3種類だけだ



1300円の方は餃子を1種と、ライス(大も選択可能)を選ぶ決まり。この他に「中華そば」が1杯だけ固定で提供される。ラーメンオンリー(1600円コースのみ)だとか、餃子オンリーなど、食べ放題用メニューの中から自由に好きなものだけ注文できるようになるのは、どちらのコースでも最初のセットを食べてからとなる。



・とりあえず

ではさっそく実際に体験してみるとしよう。今回は自分が食べられる量がわからなかったので、とりあえず選択肢の多い1600円のコースを選択した。

最初のセットとしてオーダーしたのは、「塩らーめん」、「Wギョーザ(餃子12個)」、そして「半チャーハン」。例えば昼飯を食べに来たというような場合に注文しそうな、およそ普通の1食分に該当する量だ。


こうして料理が到着すると同時に、終了5分前にアラームが鳴るよう55分に設定されたタイマーのスイッチを、店員さんがONに。カウントダウンが開始された。あとはひたすら食べるのみ。


この時点で出てきた「塩らーめん(税込み440円)」、「Wギョーザ(税込み440円)」、「半チャーハン(税込み340円)」を普通に注文した場合の総額は1220円だ。

まだ元は取れていない状態なので、ここでお腹がいっぱいになるようでは論外だが……、普通に食べて20分ほどで完食。追加で「Wギョーザ」のベジタブル版をオーダー。


通常なら税込み440円の品なため、この時点で合計1660円に。たったの60円ではあるが、とりあえず元は取れた。お腹が苦しくなりつつあるが、しっかり完食。

まだもう1品くらいはイケそうだったので、「半チャーハン」を追加。これで合計金額は2000円分に。これを食べきろうかというところでタイマーを見ると、早くも残り2分50秒(5分前を知らせるものなので、食べ放題の時間は7分50秒)。


残り時間的にも、満腹感的にもこれ以上は難しく感じたため、ここでフィニッシュ。食べられた量は、ラーメン1杯、餃子24個、半チャーハン2杯。自分でも驚くほどつまらない結果


まあ筆者は特別小食でもなければ、特別に大食い自慢でもなく、食べられる量はアラサーのおっさんの平均値な自信がある。結果が示している通りだ。そして、ぶっちゃけ最後の「半チャーハン」は少し辛かった。


・コスパはいかに

食べてわかったのは、ラーメンと「半チャーハン」のボリュームが同じくらいなこと。そして、餃子の油がボディブローのように効いてくるということだ。値段的に得をすることだけ考えるなら、追加注文はラーメン2杯にしておくのもアリだったかもしれない。

その場合なら、トータルでラーメン3杯、餃子12個、半チャーハン1杯で、普通に注文した場合は2100円。いずれにせよ、平均的な胃袋であれば、頑張って400円から500円程度得をして終わりといったところではなかろうか。

小食な方なら、ちょうど食べ放題の値段……つまりはおよそ1600円相当を食べて、ほぼイーブンでフィニッシュしそう。一般的な食事量の人にとって、そこまでお得感はなさそうというのが正直な感想だ。

では、仮に1300円コースを選んでいたらどうなっていたのか? こちらは選択肢が少なく、「餃子・ライスセット食べ放題」というコース名の通り、追加注文できるのは餃子とライスのみ。麺類は、最初にデフォルトで提供される「中華そば」のみだ。

食べられたであろう量を計算するなら、半チャーハンをそのままライス(税込み170円)に変えればいい。コースの金額に対して大幅に得をするには、どの道大食漢でなければ難しいと思われる。


・大食いチャレンジ

ということで、普通の人が食べられるであろう量に対するコスパ的には、良くも無く悪くも無くといったところだと思う。最初から「求む!! 大食いチャレンジャー!」と謳っていた通り、やはり大食い自慢な人向けなのだろう。


凡庸な胃袋の筆者的には、1600円でメニュー内の全ての麺類が食べ放題とかだったら嬉しかったかなぁと思わなくもない。まあでも、最初のセットを平らげた後に、例えばラーメンを10杯食べて丼ぶりを積み上げて見せたりとか、そういうことができる人にとっては、幸楽苑が実力を示す恰好のステージとなるかもしれない。大食い自慢の方は是非。

参照元:幸楽苑(PDF)
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.