いい大人たるもの、1つくらいは高級感ある鞄を持っておくべきなのかもしれない。鞄に一切頓着しないままおっさんになったある日、ふとそう思った筆者。持っている鞄と言えば、実用性と収容量しか見ずに買った安くて無骨なもの。実際に高級である必要は無いが、高級感のある見た目というのはおさえておきたい。
しかし筆者には高級感が具体的にどういうものなのか全くわからない。参考までにハイブランドのバッグをググっていたところ、あのルイ・ヴィトンから驚くべきハイセンスさを備えた100万円越えの超高級バッグが出ていることを知ってしまった。なるほど、きっとこれこそが高級感の真理に違いない。とりあえず真似してみっか!
・お値段107万2500円
ちなみにルイ・ヴィトンは言わずと知れた超高級ブランドだが、バッグの値段は20万円台から50万円台が一番多いようだ。最も高いラインだと600万円台という凄まじい値段のものも見かけたが、全体として100万円を超えるものは少数派のようす。
そして今回参考にするのは「カプシーヌ BB ウルス・フィッシャー」という、107万2500円の女性用バッグ。筆者はおっさんだが、何をもって高級な見た目になるのかを学ぶのであれば、例え女性用であっても十分すぎるだろう。
では一体どういうバッグなのか? それは実際に公式HPにてご覧になって頂いた方が早いと思うが……端的に特徴を表現すると、バナナがぶら下がっているのだ。ハイセンスすぎて筆者も最初は目を疑ったが、ガチである。
公式の商品ページではこう紹介されている。
「特徴は、まるで本物の果物や野菜のような6種のチャーム」
「1つ1つ手作業で色付けしたハイパーリアルなシリコン製」
バナナの他にはニンジン、青りんご、マッシュルーム、イチゴ、そして卵をぶら下げることもできるもよう。もちろんバナナなどは作り物だが、ハイパーリアルに作られているそうだ。
・バナナ
ちなみにバナナなどがついていないバージョンの「カプシーヌ BB」もあるようで、そちらは63万2500円。高額だが、バナナ有りバージョンと比べれば安い。この二種類のバッグから導き出されれる真理……それは、高級さとはつまりバナナ。なるほど奥が深い。深すぎて深淵に迷い込みそう。
そういえば、かつてバナナを壁にダクトテープで張り付けただけのアートが、オークションにて1300万円で落札されたことがあった。この件もまた、やはり鍵はバナナにあることを示唆している。
ちなみに筆者の持つバッグは5000円程度。見た目も安っぽく、それゆえに高級感あるバッグを買うべきではと考えたのが事の始まりだった。しかし今、ルイ・ヴィトンによって新たな可能性が開けた気がする。
バナナ付きなら約107万円で、バナナ無しは約63万円。つまり、バナナを鎖でぶら下げることで
40万円ほど高級になるのだ……!
「神は細部に宿る」という言葉もあるので、今回は鎖もルイ・ヴィトンを参考に金色のものを用意し、鎖をバナナに付けるためのフックも金色のものを使用した。近所の手芸ショップで数百円で買ったものだが、もしかしたら100円均一でも売っているかもしれない。バナナは130円ほどのフィリピン産だ。参考にしてほしい。
・プラス40万円の高見え
ワンコインで足りる程度のコストだが、考えが正しければこれだけで40万円ほど高見えするようになったはず。先にも述べたが、ルイ・ヴィトンですら最も厚い価格帯バッグのは20万円~50万円程度。40万円も高見えすれば、十分すぎるレベルで高級感を出せていると言っていいだろう。
しかも今回使用したバナナは本物。ハイパーリアルどころか、ガチにリアルだ。そして、お腹がすいたらその場で食べることもできてしまう! ルイ・ヴィトンのバナナは作り物なので、リアルさと実用性の面では勝ってしまったかもしれない。
ただし食べるとバナナは失われ、40万円越えにしか見えなかったバッグが一気に元の値段相応の見た目に戻ってしまう点に注意だ。しかしバナナは割とどこでも入手できる時代。すぐに新しいバナナをフックで吊り下げれば、たちまち40万円越え高級バッグな外見を取り戻せる。
最大の問題点を挙げるとすれば、やはり人々の視線を集めてしまうことだ。バッグから高級感が溢れすぎているのだろう。注目されるのはどうしても避けられない。フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーが走ってきたら、思わず見てしまうのと同じこと。
逆に視線を集めるという事実こそが、高級感の演出に成功した証ともとれる。ワンコイン程度でどんなバッグもプラス40万円の高見えアレンジ。とても簡単にできるので、みんなも是非試してみて欲しい!
参照元:Louis Vuitton、Instagram @louisvuitton、@sebastianstudio
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.