アリなのか、それともナシなのか? 2020年9月「おいしそう!」とも「引くわ~」ともならないどっちつかずの新商品が発売された。その名も『メロンパン ハッピーターン味』──。お分かりの通り、亀田製菓の大ベストセラー「ハッピーターン」のコラボ商品である。

製造は大手パンメーカー「フジパン」なので、ぶっ飛んだ商品ではないハズ。とはいえ、合法麻薬とも称されるハッピーパウダーをメロンパンで再現できるのだろうか? 確認のため購入して食べてみたのでご報告しよう。

・自称「奇跡のコラボレーション」

フジパン公式ホームページによると『メロンパン ハッピーターン味』は、2年の時を経て開発された超本気メニューらしい。「日本を応援したい」などと もっともらしい説明がされているが、気になるのは自ら「奇跡のコラボレーション」と称していることである。

ぶっちゃけ、企業同士のコラボレーションなどさして珍しくもないため、奇跡を生んでいるのは「メロンパン」と「ハッピーターン」ということなのだろうか? それにしてもメロンパンとハッピーターン味とは……全く味の想像がつかない。

・謎のチーズ風味

というのも、パッケージには「チーズ風味のメロンパン」、肝心のハッピーターンは「ハッピーターン味クリーム」と記載してあるからだ。なんで全く関係ないチーズ風味……? どこから来たんだチーズ風味……! 迷走している感は否めない。

それでも『メロンパン ハッピーターン味』が美味しければ問題ナッシング。同時に「ハッピーターン」を感じられればなお良しだ。さあ「自称・奇跡のコラボレーション」の実力を見せてみろ……!

というわけで、近所のスーパーで購入してきた『メロンパン ハッピーターン味』をいざ試食。価格は税抜き98円だ。香りはというと……なるほど、確かにチーズである。クリームに辿り着かない限り、基本的にはただの「メロンパン(チーズ風味)」でしかない。

・食べてみた

で、問題のクリームだが、確かに甘じょっぱい系の味付けではある。……が、


全然ハッピーターンではない。


これが個人的な結論だ。ハッピーパウダーを目指し、甘じょっぱい系の味付けを目指したことはわかる。おそらく粉をパンにまぶすより、クリームにした方が美味しかったのだろう。それでもこれはハッピーターン味ではない

単純にハッピーパウダーの味とは遠いこともあるが、いかんせんパンのボリュームとクリームのバランスが悪い気がした。「せんべい + パウダー」と「パン + パウダー味のクリーム」とでは、感じるインパクトが全く違う。

・どこからツッコめばいいのか?

さらに言えば、そもそもハッピーターンは食べた瞬間からハッピーターンである。一方の『メロンパン ハッピーターン味』は、ぶ厚いパンを突き抜けクリームに辿り着いてようやくハッピーターンっぽい味。端的にどこからツッコんでいいのか迷うほど、ハッピーターン感は皆無だった。

少々厳しい感想になってしまったが、変わりダネのメロンパンとしては普通に美味しいことは記述しておく。ただしハッピーターンの気配はしない、というだけの話だ。開発に2年、そして奇跡のコラボレーションとは何だったのか? 謎は深まるばかりである。

というわけで、菓子パンとしては及第点ではあるものの、個人的には「超オススメだよ!」と言うことは出来ないフジパンのメロンパン ハッピーターン味。もし第2弾があるなら、ビビるほどスゴイのを作ってみろ……! 両社の挑戦に期待しています。

参照元:フジパン「お知らせ」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼残念ながらハッピーパーンではなかった。