“街が綺麗で物価が高い” というシンガポールのイメージは間違いじゃないが、「その限りというわけでもないぞ」と実際に訪れてみた私は感じたのである。ここは様々な人種が共存する国であり、それなりにゴチャゴチャしていたり物価が安いエリアも多いのだ。

もちろん日系人も例外ではない。中心部の『ドン・キホーテ』へ行けば「ここは新宿か」とマジで錯覚するほど日本製品の品揃えが豊富。日系外食チェーン店も数多く出店しており、つい懐かしくなった私はおなじみの『サイゼリヤ』へ入店してみた。

・完全にサイゼ

シンガポールの公用語は英語、中国語、マレー語、タミル語の4つ。中国のサイゼを訪れた際は看板に「萨莉亚」(サイゼリヤ)と書かれているのを見て異国を感じたものだが……

シンガポール版は日本と見分けがつかない雰囲気! 店内ほぼ満席状態である。

へ〜! 日本でいう『ハンバーグステーキ』は『HAMBURGER(ハンバーガー)』って表記するのかァ。

キャッ! 『ミラノ風ドリア』は『MILANO DORIA(ミラノドリア)』になってる! ”風(ふう)” を取っちゃうと「ミラノにこんなドリアは無いザンス」とかいう意見が寄せられたりしないんだろうか? ……まぁ、ミラノの人ってそこまでケチじゃないか!?

他にもおなじみの『辛味チキン』や『エスカルゴのオーブン焼き』、各種パスタ・ピザなど日本と変わらぬ人気商品が名を連ねている。メニュー表は日本とほぼ同じビジュアルだ………ある一点を除いて。


・シンガポリアンはサーモンがお好き

日本のサイゼリア『グランドメニュー』において現在、サーモンをメインに使用した商品は存在していない。しかしシンガポールだと……


グリルサーモン!



サーモンサラダ!



サーモンパスタに……


サーモンそのものなど、まさに “サーモン祭り” ともいうべきサーモンメニューのオンパレード状態なのである! シンガポールの人たち、本当にサーモンが好きなんだな! そうなってくると当然……


『サーモンドリア』を食べてみるしかないだろうが!!!


・ミートソースの偉大さ

日本のサイゼ同様の速さで運ばれてきたサーモンドリアは、表面のチーズがイイ感じにコゲて非常においしそうである。価格は5.9SGD(約450円)と全然高くない。さっそく食べてみると……


想像どおりの味!!!


想像どおりの塩味が効いたサーモンと例のホワイトソースが混ざり合う。とってもクリーミーで想像どおり上品な味だ。まさに「外国のレストランで出てきそうな一品」といった感じ。

ただし普段『ミラノ風ドリア』を食べ慣れている我々日本人にとっては、これだけだと少し物足りないのではないだろうか。味の濃いメインディッシュが別にあり、副食としてのサーモンドリアであればすごくいいと思うのだが……やはりミートソースは偉大だったのだ。注文する際は複数人でシェアするのがオススメ!


・イカがヤバイ

さてサーモンドリアで少し物足りなさを感じた私は、日本でなじみのない『GRILLED SQUID COMBO』(焼きイカのコンボ)も追加オーダーすることに。すると、ほどなくして運ばれてきた実物に、私は思わず「メニューの画像と全然違う!」と叫ぶハメになったのである。


見本より断然いいイカ使ってんじゃねぇかオイ!!!



待て待て普通は逆だろ!? 私ら「見本より少し小さいくらいは許容範囲」と思って生活してますねん! なにを “見たこともないくらいブ厚いイカ” 使ってくれてんねん………シンガポールのサイゼ、ホンマありがとうな!!!!!

焼きイカコンボは辛味チキンとポテトフライも付いてお値段たったの8.9SGD(約680円)だ。このクオリティのものを日本で食べようとすれば、どんな激安店だって1000円を切ることはないと断言してよい。う〜ん、あっぱれ!

その他メニューに関しても日本で300円の『ミラノ風ドリア』は4.9SGD(約380円)、400円の『ハンバーグステーキ』は5.9SGD(約450円)など、全体的に日本と比較して50〜100円ほど高いかな? といった程度の価格設定である。う〜ん、スゴイよ!


遠く海を超えてもサイゼはやっぱり神だった。シンガポールの物価にビビっている諸君、少なくとも食うに困ることはなさそうだから安心してくれ。

参照元:サイゼリヤ公式サイトEconomist Intelligence Unit(英語)
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼こちらがイカの見本です

中国のサイゼはこんな感じ

▼シンガポールよいとこ!