スタバとデカ盛り。本来は交わることのない2つが、いま東京の代官山で奇跡的にコラボしていることをご存知だろうか? スタバのイメージを考えると信じられないかもしれないが、嘘ではない。本当に、スタバ関連のお店でデカ盛りサンドイッチを食べられるのだ。そのやり方を以下で紹介しよう。

まず、スタバが運営するパン屋さん「プリンチ(Princi)」へ行く。プリンチは以前の記事でも紹介したので、覚えている人だっているかもしれない。代官山にあるオシャレイタリアンベーカリーだ。


そこで、サンドイッチのDIYセットを頼む。このDIYセットは2020年7月8日から始まったもので、今のところ全部で3種類ある。『プリンチローフ サンドイッチ(約2名分 / 税込1000円)』、『バゲット サンドイッチ(約2名分 / 税込1000円)』、『フォカッチャ サンドイッチ(約3名分 / 税込1300円)』だ。


この3つのうち、どれを選んでも構わない。各自好きなものを注文しよう。ただし、そのときにメニュー表をじっくり見て欲しい。すると……気づくはずだ。


ハムやチーズを追加して、お好みのサンドイッチにもアレンジいただけます。ハム・チーズのメニューは裏面をご覧ください」


——と書かれていることに。そういうことである。選んだ3種のDIYセットに、ハムを追加すればいいのだ。ちなみに裏面を見たら……


・プロシュート クルード(750円 / 50g)
・プロシュート コット(500円 / 50g)
・サラミ ミラノ(600円 / 50g)
・ピスタチオ モルタデラ(500円 / 50g)
・パルミジャーノ レッジャーノ(750円 / 50g)
・ペコリーノ ロマーノ(700円 / 50g)
・モッツァレラ ディ ブッファラ(1袋2500円 / ※1袋単位での販売)
・グリーンオリーブ(400円 / 1カップ・40g。※1カップからの販売)
・イタリアン ジャム (ブルーベリー、ラズベリー各200円 / 1カップ・40g。※1カップからの販売)


……と、追加できる品がずらりと並んでいるから、好きなものを好きなだけ注文すればOK。なお、ハムやチーズは50gからの量り売りで、10g単位で追加できる。


私の場合は、『プリンチローフ サンドイッチ』のセットに生ハム(プロシュート クルード)を200g追加した。もともと『プリンチローフ サンドイッチ』に入っていた生ハムは40gだから、追加した200gを合わせて合計で240g。生ハムが6倍増しで、合計金額は税込4320円だった。


ランチのサンドイッチと考えたら相当に高いが、実際に食べ終わったあとは特別高いと思わなかった。理由は後述するとして、セットの中身を見てみよう。袋から取り出してみたら、意外とシンプル。「DIYセット」と言うくらいだからゴチャゴチャしているのかと思いきや……


パンと具材のみだ。パンは「アンパンマンもびっくりのサイズ」だと過去の記事で紹介したプリンチローフ。その1/4サイズが入っている。


では、具材の方はどうなっているのか? 包みを開くと出てきたのは……


チーズ(ペコリーノ ロマーノ)!


続いて顔を出したのが、薄紙に包まれた生ハム。この生ハム層が実に厚い。ピザ生地(パンタイプ)くらいありそうだ。薄切りとは思えない存在感である。


・DIYセットだから自分で作る

これらの具材をパンの間に入れていくわけだが、その前にパンに切れ目を作ろう。


ギコギコとパンに包丁を入れ、いい感じに隙間が出来たところで……


具材をIN!


IN!


とにかくIN!


していけば……



完成だ


どこから見ても……



肉々しさが全開!


完全に私好みのサンドイッチである。そして、これが出来ることこそDIYセットの醍醐味。チーズが好きな人はチーズを多めにすればいいし、オリーブが好きな人はオリーブをふんだんに入れたらいいし、あえてのジャムというパターンでいきたければそうすればいい。つまるところ、自由度の高さこそ最大の魅力と言っていいだろう。


ただし……!


自由を満喫したはいいが、食べるときに「あ、やりすぎたな」と思うことだってあるかもしれない。


おそらく、よくあることかと思う。なにせ、たとえば「50gの生ハム」と言われても量を想像できない人が少なくないだろうから。ついつい頼みすぎちゃうのは、珍しくないはずだ。

そんなときでも、焦ることはない。パンの隙間に入っている具材を取り出せばいいだけのこと。そうすれば、生ハムとチーズの1皿が出来る。その1皿が、「完璧なおつまみ」であることに異論はないはずだ。


さぁ、あとはワインでもビールでも好きなお酒を用意しよう。そして飲み、生ハムを食らい、また飲み、チーズを食らい……。つまり、生ハム&チーズをサンドイッチの前菜として味わえばいい。


食事のあとに仕事? そんなの止めちまえ! なんのためのDIYセットなのか、なんのための生ハムなのか。そもそも、なんのための食事なのか。食とは楽しむためのものではないのか? その楽しみを増幅させて、一体何が悪いというのか? 

……という気分になってきたら、総額が4320円でも高いとは思わないはずだ。なぜなら、それはもはやサンドイッチ代ではなく、飲み代なのだから。


・これが正しい楽しみ方説

ちなみに、このDIYセットを取り扱っているのは、現在のところ「プリンチ」のみ。そして、この店のキャッチコピーが引くほどオシャレで、「ミラノの一日を、代官山で。」という。


これはつまり、「イタリア人のように食を楽しめ」というメッセージであり、早い話が「飲め」ということだから、今回のような楽しみ方はある意味で正解……と言っていいのではないだろうか? 違うのかな?

参考リンク:スターバックス
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼こちらが、約2名分のDIYセットに生ハムを200g追加して出来上がったサンドイッチ。

▼サイズはデカいが、崩して食べれば1人でも完食できた。なので、他のDIYセット(2名 or 3名向け)を1人で食べるのもアリっちゃあアリかと思う。

▼生ハム好きにはたまらない重量。

▼そして光景。

▼最高である。