色があったらちょっと違うのに。そんな風に思うイラストがある。たとえば、当編集部でいえば原田たかしの絵だ。味があるけど、着色したらもうちょっと違う印象を与えるんじゃないの?

そう思い、勝手にアプリの「AI」のチカラを借りて着色してやった! そうしたら、良くも悪くもなったぞ!! さっそく見てみよう。

・着色したらどうなる?

本人いわく、DA PUMPのISSAさんとプロサッカーのルカ・モドリッチ選手の線画だ。似てるとは言い難いが、かなり味がある。


これにAIで自動着色するとこうだ!


いいんじゃない? すごくいいと思う。すごく昔に活躍した天才画家の秘蔵人物を描いたラフみたいで、額装したら結構サマになると思う。似顔絵だったんだけど、似てるとか似てないとか、そんなの軽く超越してるよ。


一気に雰囲気が出たため、着色の感想を原田画伯に尋ねてみた。すると……


「めちゃ印象変わりますねぇ! 特にモドリッチ、イイですねぇ。コレは……伸びしろですねぇ!



……と、どうやら描いた本人も変わり方にビックリしたようだ。


さて、彼が描いた『鬼滅の刃』のイラストも着色してみたのだが、なぜか漫画の模写はそこまで面白くならなかった。独創性が欠けているからなのだろうか?


彼の作品をいろいろ着色していると、このAI着色に弱点がひとつあることに気が付いた。完全自動でやると、メガネと髪の境目。つまり額を認識することが難しいらしい。元号「平成」を発表した小渕前首相と、芸人の宮川大輔さんのイラストを着色したら、額が真っ黒になってしまった……。


ちょっと怖い……


・使ったアプリは?

今回使用したアプリは「ibisPaint X」。スマホで本格的な作画ができるアプリとして、絵を描く人の間では有名だ。今回は有料のiOS版(980円)を使用。広告付きの無料版(ibisPaint)でも同じようにAIを使った自動着色は可能である。


写真を読み込んで画面下の「筆」マークをタップしてツールを呼び出し、「FX」と記されたフィルター機能を呼び出す。続いて画面下の項目の「人工知能」タップして、「自動色塗り」を選択するだけだ。


・着色はイラストだけかな?

イラストだけが着色されるのか? 気になったので、モノクロの自撮りの着色に挑戦! その結果……。



…………真っ黒…………


やはり写真は無理でした……。なお、イラストは顔のパーツや髪の境目などの領分がハッキリしている方が、スマートに着色できるようだ。落書きに色をつけるのに良いアプリなので、試してみて欲しい。


参照元:ibisPaint
Report:佐藤英典
Screenshot:ibisPaint(iOS)
作画:原田たかし