豆腐をはじめとした大豆加工食品を販売する相模屋食料が、6月3日から関東地区を中心に全国のスーパーやコンビニなどで、ガンダムシリーズとコラボした「百式とうふ」の販売を開始。百式とは『機動戦士Ζガンダム』および『機動戦士ガンダムZZ』に登場する金色のモビルスーツ。

販売する相模屋食料は、以前も『ザクとうふ』や『ズゴックとうふ』を販売して大いに話題になった会社だ。その時点で割とどうかしている(良い意味で)と思っていたが、今度は自分で金色に塗装させるスタイルで百式を再現してしまったもよう。魂をガンダムに引かれているのか、出資者に無理難題でも言われているのか……何にせよ、出てきた以上その性能を見せてもらうしかあるまい。

・クワトロ大尉

百式をあまりご存じない方のために補足すると、この機体の「Zガンダム」作中における主な搭乗者はシャア・アズナ……いや、クワトロ・バジーナ大尉である。金色の塗装は、作中で標準的に使用されるビーム兵器への耐性を高めた耐ビームコーティング。しかし言うほどのビーム耐性は無く、作中でも撃たれたら普通にやられている。

そして今回の『百式とうふ』についてくる塗料は、金粉入りのカレー風味なソースとのこと。きっと本物の百式の耐ビームコーティングは、カレー風味ではないだろう。しかしビーム耐性に期待できないという点と、金色であるという点ではほぼ同じと言って良いのではなかろうか。

それではいよいよ現物を見ていこう。筆者は近所のスーパーで税込み321円で購入した。ちなみに「ザクとうふ」も隣で売られており、こちらは税込み149円だった。やはり金粉入りだからか、それともザクとガンダムでは製造コストがダンチだからだろうか、お値段は倍以上。ちなみにお店の値札には「1個」ではなく「1機」と書かれていた

パッケージは両サイドが黄色に塗られ、「まだだ まだ終わらんよ!」というシャアのセリフが。これは「Zガンダム」最終話にて、百式で戦うシャアが、ハマーン様のキュベレイとシロッコのジ・Oにやや追い詰められ、百式の左腕と左足を損失した状態で発したもの。


シーン的にはアツいが、百式的にはかなり満身創痍である。しかし「百式とうふ」には最初から手足が無いので、まだ終わらないのは確かだろう。内容量を見てみると、百式220グラムに対してザクは200グラム。しかし「ザクとうふ」と比べてみると、より複雑で立体的な構造ゆえだろうか。百式の方が20グラム以上にボリュームを感じる。


ザクの時にはジオンのマークだったふたのプリントは漢字の「百」に。賞味期限はおよそ一カ月。豆腐にしては長持ちする気がする。


・塗る

いざお皿に出してみると、やや地球の重力に引かれてしまってはいるが、かなりいい感じに百式の形状を保っている。しかし色が白いため、百式らしさは微妙。そこで使用するのが……


付属の塗料である。金箔入りということで、どんなものかと思っていたら、思いのほかラメっている。まるで女性が目の上とかに塗ってキラキラさせている化粧品みたいだ。


これを筆で塗っていく。もはや豆腐に対する扱いではない。豆腐とは一体。パッケージの裏には「筆やスプレーでソースを塗装せよ!」と書かれているが、筆やスプレーは付属しないので各自用意しよう。一つ注意点を挙げるとすれば、筆の場合はソフトなものを使った方がいいだろう。ハードな筆で塗ろうとしたところ、豆腐が筆に負けてえぐれてしまったので。


・コロニーレーザー内にて

そして完成。見た感じはなかなかに金色。ぶっちゃけ筆で少しずつ塗っていくよりは、ある程度豪快に上からソースをかけつつ、筆で広げてやる方が上手くいく気がする。


こうして金色に塗りあがった百式にスプーンをブッ刺し……


ぬかったな、シャア!


こんなところで朽ち果てる己の身を呪うがいい!


まだだ、まだ終わらんよ!


……


……


……


……


さて、当初はカレー味の豆腐などどうなのかと思ったが、食べてみるとこれがなかなかに美味い。辛さがそこそこ強く、喉の辺りにピリッと来るのも良い。「ザクとうふ」は枝豆味で少しクセがあったが、百式は普通の豆腐。味的には幅広く受け入れられるのではなかろうか。

また、これはザクの時も思ったが……ぶっちゃけ本体は豆腐よりも、後に残る百式の容器な感じもする。これさえあれば、百式のゼリーだとか、百式のグミだとか、百式の羊羹だとか、色々と作れるだろう。ガンダムファンであれば間違いなく買いな商品。可能ならジ・Oやキュベレイも出してほしいところ。他のガンダムは……やはりアンテナの再現が豆腐だと難しそう。

参考リンク:相模屋食料
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
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