漫画大国・日本において、おそらく漫画化されていないジャンルなど1つも無いのではないだろうか? 冒険、恋愛、サスペンス。ギャグ、格闘、ヤンキー系……と、漫画のジャンルは漫画家の数だけあると言っても過言ではあるまい。中でも個人的に好きなのが「料理漫画」だ。

小学生の頃「ミスター味っ子」にハマり料理漫画の面白さに目覚めた記者には、もう1つ絶大な影響を受けた作品がある。それが「クッキングパパ」だ。そのクッキングパパのWikipedia……いや、『クッキングパパの登場人物』のWikipediaの充実度がヤバいことをあなたはご存じだろうか? 正直、狂気を感じずにはいられない──。

・最新刊153巻のご長寿タイトル

1985年から現在に至るまで、35年以上に渡り「モーニング」で連載中のクッキングパパ。最新刊は驚異の153巻に達するなど、講談社……どころか日本を代表するご長寿漫画作品である。作者はもちろん、うえやまとち先生だ。


記者は小学生の頃から父が「モーニング」を購入していた関係で「クッキングパパデビュー」を果たしたのだが、当時は「ドハマり」というより「ついつい読んでしまう作品」だったと記憶している。実際に40巻くらいまでは、妹たちとお金を出し合ってコミックを購入していた。

同じ頃にハマっていた「魁!! 男塾」のような刺激的な面白さこそないものの、クッキングパパには絶対的な安心感と一種の “ヒーリング効果” がある。荒岩さんの料理と「うまいゾ!」で全てが丸く収まる優しい漫画、それがクッキングパパだ。

・たまたまWikiを覗いたら

つい先日、そのクッキングパパについて調べ物があり「クッキングパパ」をネットで検索したときのこと。当然のようにクッキングパパのWikipediaが表示されたのだが、作品自体のボリュームや内容は大したことは無い。かなり普通である。……が!

その先の『クッキングパパの登場人物』をクリックした記者は絶句せずにいられなかった。なんだこの充実度……! そこで紹介されている登場人物は150人以上にのぼり、なんなら1度しか出てきていないチョイ役ですら丁寧な説明がされているのである!!

一例を挙げると、コミック第5巻「たこ焼きグラタン」に登場した金丸産業大阪支社の「村上」は以下のように記されている。


「無類のタコ焼き好きでいつもタコ焼きを持ち歩いており、コーヒーや酒のお供に食べたり朝食にしたりするほど。東山常務を遠回しにタコ焼きに似た顔呼ばわりした事で激怒させている」


確かに出てきた……けれども! 記者が記憶する限り、村上が出てきたのはこの一話だけで「明石家さんまっぽい顔のキャラ」がいたことは覚えていたが「村上」の名は覚えていなかった。これ編集した人、クッキングパパ好きすぎにもほどがあるだろ……!

・とんでもない熱量

「鬼滅の刃」や「キングダム」ならまだわかるが、失礼ながら「クッキングパパ」である。多くの人に愛される作品ではあるが、記者はこれまで「熱狂的なクッキングパパファン」に出会ったことはない。おそらく『クッキングパパの登場人物』のWikipediaを編集した人こそが、世界一熱狂的なクッキングパパファンであろう。

今回ご紹介した「クッキングパパの登場人物Wikiの充実度がヤバい」という情報が誰かの役に立つ可能性は極めて低い。ただそれでも記者は伝えたい「編集した人、あんたスゴいよ」と。「うえやまとち先生、世界一熱狂的なクッキングパパファンがいましたよ」と──。

参照元:Wikipedia「クッキングパパの登場人物」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.