もしかしたら平和な世界なんて訪れないのかもしれない──。我々人間でせいでゆっくりと、だが確実に破壊されていく地球。もはや温暖化を止める術はないに等しく「異常気象」という危機的な言葉にも多くの人間は鈍感だ。

世界情勢に目を向ければ、絶えず紛争を繰り返す地域や国があることは紛れもない事実であり、そこには宗教や貧困などの問題が、複雑に、そして根深く絡み合っている。だがしかし、これだけは言わせてもらいたい。2018年11月30日まで「ミスター味っ子」と「将太の寿司」が無料で読める、と……!

・伝説の料理漫画

私(P.K.サンジュン)は頭が悪いので、環境問題や世界情勢についてはその分野のスペシャリストにお任せする。私がいまこの瞬間つかんでいる「もしかしたら読者が喜ぶかも?」という情報は「ミスター味っ子と将太の寿司が無料で読める」ということだけだ。

言うまでもなく両作品とも寺沢大介先生が手掛けた料理漫画で、1980年代から90年代にかけて週刊少年マガジンで連載されていた。当時から「美味しんぼ」に代表される料理漫画はあったものの、少年向けの料理漫画に限っていえば “先駆け的な存在” と言えるハズだ。

もう少しだけ詳しく説明すると「ミスター味っ子」は、主人公の味吉陽一(あじよし よういち)が “味皇” こと村田源二郎に認められ、数々の料理対決を経て1流料理人を目指す成長物語。アニメ版のオープニングテーマ「ルネッサンス情熱」は今なお名曲として知られるなど、根強い人気を誇っている。

・「将太の寿司」の見どころ

その「ミスター味っ子」の連載終了後に始まったのが「将太の寿司」だ。主人公の関口将太が対決を通し1流寿司職人を目指す構図は「ミスター味っ子」とほぼ同じだが、特徴的なのは今では考えられないほどのゲスでクズでブラックな敵役が多く登場するところである。

例えば、将太の邪魔をするために市場中の魚を買い占めるなんてのは可愛いもの。金にものを言わせ嫌がらせしまくった挙句「てめえの店はうちの便所にしてやらあ!」「首吊りの縄でも用意しとけや! ギャハハハ!!」などと暴言を吐きまくるのだ。

今だったら何重のハラスメントになるのか……考えるだけで恐ろしいが、そんな「将太の寿司」も「ミスター味っ子」も無料漫画サイト「スキマ」で読むことができる。また先述の通り11月30日までは全巻無料だ。

個人的には「ミスター味っ子」は全巻持っていたほど大好きだし、料理漫画としては「クッキングパパ」と並ぶ傑作だと信じて疑わない。ただ「キングダム」や「北斗の拳」と同じ熱量で「絶対に読んだ方がいいよ!」とオススメする自信はないので、好きな人にだけぜひ届いて欲しいと願う。

参考リンク:スキマ「将太の寿司」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼佐治さんの同じキャラとは思えないほどの変身っぷりも見逃せない。

▼おまけ「ミスター味っ子」のオープニングテーマ「ルネッサンス情熱」

▼エンディングテーマの「心のPhotograph」も名曲。