新型コロナ対策の一環として、日本全国で不要不急の外出自粛が叫ばれている。もちろん、私が住む大分も例外ではない。特に緊急事態宣言発令中は街が静まり返り、人通りも普段の8〜9割ぐらいに感じた。

大分県の緊急事態宣言は昨日2020年5月14日に解除されたばかりだが、その宣言によってお店はどれくらい影響を受けたのだろう? そもそも新型コロナの影響はどれくらいなのか? 実際に聞かないと分からないので、近所のお店でアンケートを取ってみた。

なお、本記事では「緊急事態宣言」に関することだけでなく、「今一番困っていること」なども聞いている。限られた地域の情報ではあるものの、お店の生の声を集めてみたぞ。

・協力してくれたお店

今回協力してくれたは、アパレルのお店5店と、飲食のお店3店の合計8店舗。お店の名前等は以下の通りだ。

die quelle.の田口さん(アパレル業 / 14年目)、BARBIE DOLLのTAKATORIさん(アパレル業 / 20年目)、asteriskの風見さん(アパレル業 / 2年目)、BANDIERAの上野さん(アパレル業 / 9年目)、FOUNTAINの上田さん(アパレル業 / 3カ月)、ナンドホール 5番街店の安達さん(飲食業/8年目)、warung tasakiの甲斐さん(飲食業 / 4カ月)、SHIRO burgerのSUMIさん(飲食業 / 2年目)


なお、三密を避けるために各店にはアンケート形式で答えてもらっている。そして気になる結果が……こうだ。


「問1:新型コロナの影響はありますか?」

・大いにあり! 売り上げは半分以下に減少!(die quelle.の田口さん / アパレル業)

・多大なる影響です。3〜5月初旬でおおよそ6割減(BARBIE DOLLのTAKATORIさん / アパレル業)

・影響あり。実店舗としては30~40%減少(asteriskの風見さん / アパレル業)

・思ったほどはありません(BANDIERAの上野さん / アパレル業)

・あります。3月と4月を比較して半分程度(FOUNTAINの上田さん / アパレル業)

・3月が80%ダウン、4月が95%ダウン(ナンドホール 5番街店の安達さん / 飲食業)

・1月と2月の売り上げに対して、3月と4月ともに6割減(warung tasakiの甲斐さん / 飲食業)

・3月、4月と50%減(SHIRO burgerのSUMIさん / 飲食業)


「問2. 今一番困っていることはなんですか?(※回答時は緊急事態宣言中)」

・商品の仕入は半年前にしており、取引条件的にも返品は出来ず、在庫が消化不足となってしまう(die quelle.の田口さん / アパレル業)

・不要不急の外出自粛ということで、DMを出せない。街に人が来ない(BARBIE DOLLのTAKATORIさん / アパレル業)

・自粛要請により来店数が減ったこと。特に学生達のアルバイトカットにより使えるお金がなくなったことによる買い控え(asteriskの風見さん / アパレル業)

・新規のお客様の獲得(BANDIERAの上野さん / アパレル業)

・お店にお客様を呼べないこと。オンラインビジネスも苦手なので、なかなか取り込めていない(FOUNTAINの上田さん / アパレル業)

・団体の歓送迎会や結婚式二次会が行われていないこと(ナンドホール 5番街店の安達さん / 飲食業)

・収入の激減(warung tasakiの甲斐さん / 飲食業)

・お客様に声を大にして「ぜひ来てください!!」と言えないこと。5月まで決定していた出店イベントが全て中止になったこと。(SHIRO burgerのSUMIさん / 飲食業)


「問3. 『緊急事態宣言』が出た後でどの程度影響がありましたか?」

・4月の緊急事態宣言後から客数も半分以下になったし、当然県外や新規客も激減したし、顧客の医者や医療関係者をはじめ、官公庁関係も出てこないし、あらゆる影響でまくり〜(die quelle.の田口さん / アパレル業)

・前月の50%減くらい(asteriskの風見さん / アパレル業)

・新規が減りました(BANDIERAの上野さん / アパレル業)

・お客様数は3分の1に減少。売り上げも同じくです(FOUNTAINの上田さん / アパレル業)

・うちは、店によって3月から壊滅だったので4月初から完全に全店休業しましたので、データは取れないかと……泣(ナンドホール 5番街店の安達さん / 飲食業)

・緊急事態宣言が出た後に休業するお店が相次いだため、人通りが減ってお客様も減った(SHIRO burgerのSUMIさん / 飲食業)


「問4. (飲食店のみ)テイクアウト を実施していますか?」

・お店がテナントの2階だから来店が難しいのと、スタッフだけだと固定費のバランスが合わないからしていません(ナンドホール 5番街店の安達さん)

・行っています。座席数が少ないため、テイクアウトも重視していました(warung tasakiの甲斐さん)

・お店が3坪と狭いため、オープン当初よりテイクアウトのお店として続けています(SHIRO burgerのSUMIさん)


──以上である。

いかがだっただろうか? お店によって度合いはそれぞれ違うものの、大なり小なり今回の新型コロナの影響を受けているようだ。何せ街に人がいないし、外出自粛が続く限り「ぜひご来店ください!」とは言えない状況なのだ。


ただ、そんな現状に悲観することなく、どのお店もAfter コロナに備えて、前向きに変化しようと努力していたのも印象的だった。個人的には、ピンチはチャンスでもあると思う。コロナを前向きに捉えるのは難しいが、今こそ古い考え方を振り払い、変化する時かもしれない。

何はともあれ、少しでも早くコロナが収束して、街に人が戻ってくることを願ってやまない。


協力:die. quelle.(@diequelle.oitadie)、BARBIE DOLL(@barbie.suep)、BANDIERA(@bandiera_clothesstore)、asterisk(@asterisk_mls)、FOUNTAIN(@fountainoita)、ナンドホール 5番街店(@nandohwl5bangai)、warung tasaki (@warungtasaki)、SHIRO burger(@shirohamburger
Report:Kg
Photo:RocketNews24.

▼die quelle.の田口さん。「今後は通販をより強化していき、WITHコロナに対応できるよう企業努力をしていきたい」

▼BARBIE DOLLのTAKATORIさん。「コロナは本当に最悪ですが、After コロナに備えて自分達が変わること。前向きに捉えたい」

▼asteriskの風見さん。「ファッションで、モチベーションをあげよう!」

▼BANDIERAの上野さん。「普通の洋服屋では終わらず、色々と発信できたらと思います。来店お待ちしています!」

▼FOUNTAINの上田さん。「コロナが収束したら、お店のある府内5番街でFASHION SHOWなどのイベントをしたいです」

▼ナンドホール 5番街店の安達さん。「やれることをやる!」

▼warung tasakiの甲斐さん。「状況が落ち着けば更にメニューを増やしていきたいです。がんばります」

▼SHIRO burgerのSUMIさん。「日常が戻ったら、夢であるイートインできる2号店をオープンしたい」


お忙しい中ご協力頂き、ありがとうございました!