バッタとコオロギって似てるよな。どっちも草っぱらにいて跳ねるし、格ゲーの色違いキャラみたいじゃない? 味も同じなんだろうか? 気になったので上野にある「昆虫食自販機」で購入して食べ比べてみたぞ! 閲覧注意

・上野「昆虫食自販機」とは?

もはや日本ではないアジア食材の宝庫・アメ横センタービル地下食品街。その入り口に設置されているのが昆虫食自販機である。

ゲンゴロウ、タガメ、竹虫、蚕、フンコロガシ、タランチュラなどなど缶の種類は29もある。種類の豊富さにテンションが下がる稀有な自販機であることは以前の記事でお伝えした通りだ。「グラスホッパー」は1300円で「ブラッククリケッツ」は1100円と、自販機的にはバッタの方が高価なようである。

・缶の中身

さっそく2つを購入して家に持ち帰ってきた。いつも通り缶の中には外袋。これまでの購入経験からすると、この外袋の中にさらにビニール袋が入っており、そこに虫が封入されているはずだ

虫が苦手な私からすると、このビニールの中袋はかなりありがたい存在である。ワンクッションあることで心の準備ができるし、これのおかげで外袋を開けるのがそこまで怖くないのだ。というわけでパカーッ


ギャァァァアアア!!

虫がそのまま入ってるゥゥゥ――――! 裸の虫が!! 中袋ないなら言ってくれよ! どうやら、ビニールの中袋は1匹から数匹入り高級缶の仕様のようだ。

・うじゃうじゃ感

皿に出すとうじゃうじゃしてる。バッタ缶もコオロギ缶も内容量15グラムと書かれているけれど、15グラムってこんなに多いのか。レンチン処理されているようだが、今にも動き出しそうなほどに虫感が残っている

不意をつかれたせいか、食べ物として見ることができなくなってしまった。だがしかし、ここで逃げるわけにはいかない! それが私のジャーナリズムだからだ!! はたして、コオロギとバッタは味が違うのか!? まずはコオロギを……


イクゥゥゥウウウ


あっ……


炒り豆みたい

節分の豆まきで使う豆みたいな味。その中に多少の煮干しっぽさが漂う。なんかおばあちゃん家とか思い出しそうな味だ。

・落ち着く味

コオロギを食べたら逆に落ち着いてきたので、その勢いでバッタを食べることにした。冒頭に記した通り、コオロギとバッタは私の中で同キャラ色違いのため、もはや余裕。余裕に決まってる。俺なら余裕なはず……


パクリ。


炒り豆だ

炒り豆みたいというか、もはや炒り豆そのものだ。パリパリした食感も炒り豆を彷彿(ほうふつ)とさせる。コオロギより少し後味に虫の風味が強い気もするが……いや、コオロギもこれくらい虫の風味したっけ? よくわからなくなってきたのでもう1回食べてみよう。


こっちがコオロギで……


こっちがバッタ。

うん。どっちも豆だ。食べれば食べるほどに節分の豆まきばかり思い出されてどっちがどっちか分からない。子供の頃は草原の英雄だったコオロギとバッタ。2者は食においても並び立っていた。

・気づけば大人になってた

いつからだろう? コオロギやバッタを見て鳥肌が立つようになったのは。草原に足を踏み入れるのが怖くなったのは。大人になるにつれ怖いものは増える一方だ。

もし、そんな自分に不自由さを感じるなら、怖くなってしまったものに今一度ガチで向き合ってみるのも悪くない。ひょっとしたら、新しい発見があるかもしれないぞ。

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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