届いたときには一体何かと思ったぜ! 何の話かというと「ZOZOMAT」。あの「ZOZOSUIT」の足用というか靴用というか、とにかくそういうモノだ。昨年6月の予約から約半年とか、忘れた頃に発送ってレベルじゃねぇぞオイ!

まあとにかく届いた以上は使ってみるとしよう。ぶっちゃけそんなに期待してないが……などと見くびっていたが、これナイスじゃない? けっこう優秀なのでは?

・第一印象「ペラい」

まあ最終的な印象は「優秀」って感じになるのだけれど、ぶっちゃけ第一印象は「ペラい」って感じ。圧倒的な今更感によるバイアスもあったとは思うが、なにせピザ屋のダイレクトメールもびっくりなレベルの薄さだったので。



マットというよりシートというか、紙? みたいな。広げてみるとそこそこ大きく、なんだかそれっぽいデザイン。真ん中に大きく緑色で足の形っぽいプリントが入っており、「ここに足を置くんだろうなぁ」というのは見た瞬間わかる感じ。とりあえず使ってみよう。



・ZOZOTOWN

使うためにはスマホにZOZOTOWNのアプリをインストールし、アカウントにログインする必要がある。アプリ自体はログインせずに使用できるが、「ZOZOMAT」はログインしないと使用不可能だ。



詳しい使い方についての説明は省かせていただく。アプリが自動的に喋って、これ以上ない位に分かりやすくガイドしてくれるからだ。とにかく音声ガイドに従って自分の足を計測すればOK。



・音量は下げられる

つだけ、裏技とまではいかないが音声ガイドに逆らう試みについて紹介しておこう。計測をスタートするには、スマホの音量をある程度のレベルまで大きくすることをアプリに求められる。

これがそこそこな音量で、窓など開けていると外に余裕で聞こえそうなレベル。まあ聞こえてもいいかもしれないが、高確率で「あそこの家のヤツ、ZOZOMAT使ってるぜ(笑)」などと思われるのは恥ずかしい気がする。

もし壁の薄い家に住んでいて、深夜に計測しようものなら「夜中にZOZOMATで足測ってんじゃねーぞ!」などと怒鳴られてご近所トラブルに発展する可能性も……まあご近所さんが音にセンシティブな敏感体質だったら無くはない気がする。

計測を開始するには音量を上げなければならないが、その設定を超えて先に進めば、音量を下げても大丈夫だった。些細なことだが、音量が気になる人もいるかもしれないので参考までに。



・たぶん足に体重をかけて測った方がいい

というわけで、何やかんやで計測終了。出てきた自分の足のサイズを見ると……



微妙に今までの人生で把握していた足のサイズより小さい気がする。特に違和感があるのは足幅の広さで、アプリでは E となっている。しかし、経験的にどのメーカーだろうと筆者のサイズは 2E か 3Eだ 。E も履けなくはないが、足が痛くなって、革靴だと縫い目が裂けたりする。

もしかして、計測する方の足に体重をかけて測らないと小さくなってしまうのでは……? 実は椅子に座りながら測ったのだが、よくよく考えると、体重がかかれば足の肉に圧がかかって全体的にやや広がるものだ。

ズボンのウェストだって、真っ直ぐに立った状態でぴったりなものより、座ったりして腹の肉がややたるんだ状態でちょうどいい位が一番快適ではないか。ということで今度は立って、まるで歩行中に踏み出して全体重がかかっている時のように、足に体重を乗せて計測してみることに。

すると……



一回り大きくなった。足甲の高さは左だけ2ミリほど薄くなったものの、それくらいなら影響はないだろう。それよりも、足幅の広さが 2E になったことの方がデカい。経験的に違和感のないサイズ感が得られたので、やはり足に体重をかけながら測る方がいい気がする。もしかしたら、アプリのどこかに説明書きとかあったかもしれないけど。


・相性の高いシューズ

計測を終えると、ZOZOで売られている靴の中で、なおかつアプリに対応したものの中から「あなたの足型と相性度の高いシューズ」なるものを教えてもらえる。

筆者の場合、「ASICS Tiger GEL-LYTE Ⅲ」の26.5センチが相性度95%でもっとも高く……



「HARUTA 人工ローファー 3E 6550」の25.5センチが相性度64%で一番低いらしい。



どうせなら相性度0%とかの、何があっても履くべきではない靴とかを教えてもらえたら全力で買ってみたのだが、HARUTAのローファーよりも低いものは表示されていなかった。


・便利

それにしてもである。なにげに、ちゃんとメーカーごとで合うサイズが違っているのが素晴らしい。ASICSなら26.5センチ。HARUTAなら25.5センチで、adidasも25.5センチ。PADRONE MUSEUMというメーカーの靴なら25.0~25.5センチ……といった具合である。



HARUTAのローファーなど中学生や高校生の時に履いたきりだと思うが、確かに当時のサイズは25.5センチだった。もう高校以降は体のサイズが変わっていないので、たぶん今でもそのままだろう。

ASICSのスニーカーのサイズが26.5というのも正解である。他にも履いたことのあるメーカーでアプリに対応しているものをチェックしてみたが、CONVERSEやDr.Martensが26.0センチだったりするのも全部正解している

この調子なら、未経験のメーカーの靴についても信頼して良さそう。今まで履いたことの無いメーカーの靴を買う時に付きまとう「メーカーによって合うサイズが違う」という地味に困る問題が、ここに解決された感。

これはけっこう優秀なのでは? ということで、冒頭に述べた感想に至るわけである。唯一にして最大の欠点を述べるとすれば、ZOZOで扱われている全てのメーカーに対応しているわけではないという点。

というか、少なくとも2020年3月現在では割と有名どころのメーカーしかない印象。人によっては十分かもしれないけれど。個人的には革靴系にWhite’sやRed Wingなどのブーツが入っていないのが悲しい。ブーツ党なので。これから対応しているメーカーを増やしてくれることをZOZOに期待。

ちなみに、1回測ったらデータがアカウントと結び付けられて記録されるため、ZOZOMATは不要となる。シートは使いまわせるので誰かにあげてもいいだろう。また、測りなおして上書きができるので、例えば成長期の子供の靴のサイズを定期的に測るとかなら持っていてもいいかも。

とりあえず測っておいて損は無い優秀なアイテム。ZOZOのアカウントさえあれば無料だし。

参考リンク:ZOZOTOWN Google Play , App StoreZOZOMAT
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
Screen Shot:ZOZOTOWN(Android)

▼こういう形見るとつい。我が家では役目を終えたZOZOMATをこのスタイルで壁に飾ろうと思います。