日本3大祭りの1つとも言われる『ヤマザキ春のパンまつり』。春の訪れをいち早く知らせてくれるこのイベント、今年がなんと40周年の節目なのである。
知らない人はいないと思うが一応祭りの概要を説明しておこう。山崎製パンの特定商品に貼られたポイントシールを25点分集めると、割れにくいことでも知られる特製皿と交換してもらえるというもの。
毎年デザインの変わる特製皿、今年の “皿名” は『白いフラワーボウル』だ! クゥ〜! オッシャレェ〜! 欲しいぃ〜〜〜ッ! ……いやいや待て。ただ手に入れるだけじゃあ気が済まないぞ。どうせなら日本で一番、誰よりも早く手に入れたい!
・ところが
対象商品はスーパーなどでも購入可能だが、その場で確実に特製皿をもらうにはやはりヤマザキ系列のショップへ行くのが賢明だろう。今年のパンまつり開催期間は2月1日〜4月30日(北海道地区は3月1日〜5月31日)。待ちきれない私は日付が2日1日に変わるやいなや、おなじみの「デイリーヤマザキ」へ駆けこんだ。
ところが……!
見本の皿は置いてあるものの……交換したい旨を告げると、お店の人は「えっ、もう25点分集めたんですか!?」と驚いたのち、「まだ皿は届いていない」のだと言った。さすがに真夜中のことだ。皿はまだ輸送中なのかもしれないな。
残念だが仕方ない。はやる気持ちをおさえ、私は眠りについたのだった。アラームを「7時」にセットして。
・なのに……
翌朝再び店を訪れると、昨夜と同じ店員は申し訳なさそうに「実はまだ……」などと言う。チラシを確認してみたが、確かに「商品引換期間は2月1日〜5月10日(北海道地区は3月1日〜6月7日)」と書かれている。おかしい。ひょっとするとここが世田谷の外れであることが問題なのだろうか……?
私は新宿区にあるデイリーヤマザキへ移動した。今回の試みで改めて痛感したのは、ヤマザキ系列コンビニの少なさである。自宅から徒歩圏内に店がなかったのだ。
店の前にはパン祭りを知らせる “のぼり” が立っている。今度こそ特製皿ゲット!
……のはずだったのに……! お店の人は「えっ!? 25点をもう持っていらっしゃる!?」と驚いたのち、「皿がまだ到着しておらず、いつになるか分からない」のだと言った。
仕方ないので時間をつぶし……
今度は中野区の店舗へ……しかし結果は同じだ。
・問い合わせてみた
私はいてもたってもいられず、ヤマザキの『お客様相談室』へ電話をかけた。ヤマザキの方は「えっ? 店舗に皿がなかったですか?」と驚いた様子で、「祭りは今日からなのに申し訳ない」と謝罪を繰り返す。
しまいには「優先的に届くように手配をしましょうか?」と提案されたが、さすがに申し訳なくお断りしておいた。おいしいパン同様、ヤマザキの丁寧な仕事ぶりがうかがえる神対応である。
その後も2〜3時間おきに別の店舗をめぐることに。
店頭に大きく「白いお皿プレゼント実施中!!」と書かれた店舗では「えっ、もう25点を!?」と驚かれたのち、「2〜3日で届くと思うが……」などと不安なことを言われる始末。
・無念……
そして……日も暮れた午後7時。最後に訪れた店舗にて、ついに私はある有力な手がかりを掴んだのである。
なんと店の人いわく「皿は船便で輸送中だという噂を聞いた」とのこと!
今年の特製皿『白いフラワーボウル』は、チラシにも「アルク・フランス社製」と明記されている。お店の人は「フランスから直送しているため、例年よりも時間がかかっているという話をきいた」というのだ。到着予想は「来週ごろかな?」とのこと。
う〜〜〜〜む。同じヤマザキでも店舗によって、到着予想日は全く異なる見解だ。これほど大きな祭りともなれば、やはり情報が交錯することもあるのだろう。私は今日の特製皿入手を諦めることにした。残念だが仕方ない。
この日巡ったのはヤマザキ系列5店舗。そのほぼ全てで私は「もう点数を集めたのか」と驚かれたが、考えてみれば当たり前である。祭りは3カ月続く。「誰より早く皿を入手しよう」とか、そういう次元で開催されているんじゃあないのだから。
・効率よく点数を集めるために
パンまつりのポイントシールは3点を頂点に2.5、2、1.5、1、0.5点と6種類がある。商品価格の振り幅に対してシールの種類が少ないため、必然的に「お得な商品」「そうでない商品」が出てくるのだ。
今日私が5店舗を巡った中で、商品価格に対するポイントの割合が特にお得だった商品をいくつかご紹介したい。なお、今日出会えなかった対象商品も多数存在しているため、正確なランキングはこの通りではないことをお断りしておく。
1位は同率で「ロイヤルブレッド」と「塩バターフランスパン(レーズン)」
税込183円でシールは2点。1点の菓子パンが100円を下回らないことを考えればかなり割安といえる。毎日の食事に欠かせない主食系パンが1番お得とはありがたい。
「メロンパン(クラウンメロン)」は税込194円で2点。「こだわりのメロンパン」が “税込118円で0.5点” なのと比較すればその差は歴然だ。
クラウンメロンに引き続き「特選」シリーズ「パン・オ・ショコラ」も税込200円で2点となかなか健闘。
名前が気になる「パリっとしたもっちロール」は税込175円と、1.5ポイント勢の中では優秀である。
実はヤマザキ系列ショップでは、おにぎりや一部お弁当などにもポイントシールがついている。こちらはポイントという観点からするとお得さはパンに到底及ばないものの、最も割がよかったのは「シーチキンマヨネーズ」税込124円で1点。
また、値引きシールが貼られている商品に関して、点数まで引かれることは当然ない。場合によってはメチャお得になるかも……?
・ゆっくり集めよう
……と、いうわけで私の春のパンまつり初日は、ヤマザキショップ巡礼と化して終了した。しかし他コンビニと比較してフランチャイズ感が強いヤマザキ系列ショップには、店舗ごとに珍しい商品が置かれていたり、店の人もみなどこか温かみが感じられるなど非常によかった。
毎年この祭りを楽しみにしている国民も多いかと思うが、もしかすると明日以降も「店舗に特製皿がない」という事態が続く可能性が考えられる。あまりいないとは思うがお急ぎの方には、事前に確認するなど注意願いたい。
パンまつりのチラシには力強い文字で「かならずもらえる!」とある。そう、急がなくたって皿はもらえるのだ。みんな、こうなったらゆっくりいこうぜ……誰が1番とか言いっこなしでさ!
参考リンク:山崎製パン
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.
▼店舗でもらえる「シール台紙」にはもれなく1点ついてくるっ!