こんなの俺の知ってるマリーンズじゃない──。これがここ3カ月くらいの千葉ロッテマリーンズファンの正直な想いだろう。そしてロッテファン歴25年の私、P.K.サンジュンは率直にこう思っている。「ワクワクが止まらねぇぇええええ!」と──。
ズバリ予言しておくと、おそらく我が千葉ロッテマリーンズは3年以内にリーグ優勝を果たすだろう。クライマックスシリーズでの “ごっつあん優勝” ではなく、1974年以来遠ざかっている「文句なしのリーグ優勝」を、だ。それくらい今のロッテからは凄まじい気合いを感じる。
・戸惑うほど精力的
かつてはパ・リーグ随一のお荷物球団と称され、負け犬根性が骨の髄まで染み込んでいたロッテ。それが千葉に移転してからは何とか持ち直し、2005年と2010年にはリーグ優勝を果たしている(ただし、クライマックスシリーズからの優勝)。
だがしかし、福岡ソフトバンクホークスを筆頭に、強豪ひしめくパ・リーグで常に上位にいるのは難しい。ここ3年間はBクラスに甘んじるなど、暗黒時代の再来を覚悟していたファンも多いハズだ。ところが……。
2019年のオフシーズンは、これまでと打って変わって超精力的な補強を敢行している。そのスケールや内容、充実度はまさに冒頭でお伝えした「こんなの俺の知ってるマリーンズじゃない」状態。ハッキリ言って私は戸惑っている。
・神懸り的なドラフト運
2015年のドラフトで「平沢大河」をドラフト1位で指名したあたりから「育てて勝つチーム作り」を目指していたことはあるのだろう。その心意気が伝わったのか、その後のドラフトは贔屓なしに “勝ち組” で「佐々木千隼」「安田尚憲」「藤原恭大」らを競合の末獲得している。
さらに今年は「佐々木朗希」まで獲得してしまったから “神懸ってる” としか言いようがない。最速163km右腕の佐々木は “令和の怪物” と呼ばれ、あの大谷翔平をも凌ぐ可能性を秘める逸材だ。そもそもこれまでのロッテならば、佐々木を指名する気概がなかったハズである。
ここまでならば「ドラフトが神懸っているだけ」という話かもしれないが、今オフはFAで「美馬学」と「福田秀平」を獲得。共に弱点の先発投手と外野手をピンポイントで補強した格好だ。これまでロッテがFAで獲得したのは1993年のFA制度導入以来、仲田幸司、サブロー、涌井秀章の3人だけだから、ロッテのやる気は本物である。
・補強が的確過ぎる
もちろん「鈴木大地」と「酒居知史」の流出は痛かった。成績は置いておいてチームリーダーとしての「涌井秀章」の移籍も痛い。だがしかし、レアードとマーティンの残留を確定させ、日本での実績も十分のジャクソンとハーマンを獲得できたことはまさに的確な補強と言える。
さらにさらに、育成枠でアコスタとフローレンスを獲得したことからは “常勝軍団を作り上げる意気込み” が伝わってくるではないか。ここ数年、吉井理人、鳥越裕介、大村巌(すでに退団)ら、優秀なコーチ陣を招聘していたが、その流れがついに選手まで波及したようだ。
相手のいる勝負事なので一概には言えないが、それでも私は3年以内に「ロッテは優勝する」と確信している。というか、これで優勝できないなら何に手を付けていいかわからないほど、今の千葉ロッテはチーム強化に全力を尽くしている、とは言えるハズだ。
・あとは見守るだけ
チームを愛するがゆえに、これまで散々悪態をついてきた私ですら「ここまでやってくれたなら文句は言えない」と思っている。あとは選手が結果を残すのみ……! 来シーズンからは “その瞬間” が訪れるまで、心穏やかにチームを見守る所存です──。
というわけで、ワクワクが止まらない2019年オフシーズンの千葉ロッテマリーンズ。ソフトバンクファン、西武ファン、日ハムファン、オリックスファン、そして楽天ファンよ。常勝千葉ロッテマリーンズに……震えて眠れ。
参考リンク:千葉ロッテマリーンズ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼王者はおごらず勝ち進む──。そんな日が来るッ!……気がする。