2021年11月12日の夜に、10月半ばから活動中だった「おうし座北流星群」がピークを迎える。そこまで沢山の流れ星を見せてくれるタイプの流星群ではないが、まれに大きな火球が出現して話題になることもある。

しかも、今の時期は10月中にピークを迎えた「おうし座南流星群」の活動がまだ続いており、また、17日から18日にかけてピークを迎える「しし座流星群」もすでに活動中。今夜はほかにも良い条件があるようだ。詳しくお伝えするぞ!!

・おうし座北流星群

おうし座流星群は、北も南もどちらも流星の出現期間が1ヵ月半近くと長く、しかも緩やかなタイプ。「北」のピークこそ今夜だが、期間中は特にピークを問わず毎晩同じくらいに流星が出現する。

今夜は「南」もまだアクティブなため、どちらの流星も期待できる! しかも、今月18日にピークを迎える「しし座流星群」も、すでに出現期間に入っている。

詳しくは後日お伝えするが、18日は月が満月直前なため、かなり条件が悪い。それに比べて今夜は月を気にする必要がほとんど無いため、ピーク前とはいえ「しし座流星群」も見られるかもしれない。


・月

なぜ月を気にする必要がほぼ無いかというと、0時ごろには沈んでしまうからだ。今夜は下弦の月。月は昼過ぎごろから昇ってきており、夕方に南中。そして0時ごろには沈むというスケジュール。

「おうし座北流星群」の放射点はその名の通りおうし座にあるのだが、おうし座が高く昇ってくる頃には、月は既に西の空の低いところにきている。あまり早すぎる時間は放射点も低く微妙だが、21時や22時ごろくらいになれば、東の空は十分観測しやすい状態になっているはずだ!


・天気は

そんなこんなで、宇宙側の条件は何かと良さそうな今夜。最後の懸念は天気だ。気象庁によると、12日から13日にかけての天気はこんな感じ。


太平洋側は比較的晴れる場所が多いもよう。対して内陸部から日本海側はちょっと駄目そうな雰囲気。ただし、13日になるにつれ晴れる場所が増えていくため、夜の早い段階では曇っていても、深夜から明け方にかけてワンチャン期待できる場所もあるかもしれない。

上でも少し述べたが、「おうし座北流星群」はぶっちゃけそこまでピークを気にする必要はないタイプの流星群だ。今日を逃しても、月末まで出現期間は続く予定。11月中に天気の良い夜が来たタイミングで、とりあえず空を見上げてみるのがおススメだ!

参考リンク:国立天文台AMS気象庁
執筆&Photo:江川資具
Screenshots:気象庁