今年2019年の流行語に「タピる」という言葉がノミネートされるほど、日本全国で大流行し続けるタピオカ。存在についてはもう皆が知っていることだろう。

最近のタピオカといえば、もはや飲み物だけにとどまらず食べ物としても活躍している。パフェやアイス、アメなど主に甘い系に多くみられるが、冬が近づく今タピオカは新たな道を開拓しているらしい。それは「タピオカ鍋」という道だ──。

・タピオカ×鍋

まだ多くはないが、料理サイトやSNSでは「タピオカ鍋」のレシピや口コミが投稿されている。調べてみたところ、鍋の種類は問わずタピオカを入れたらそれはもう「タピオカ鍋」ということらしい。まあこう聞いても「タピオカ鍋」なんて想像つかないし、美味しいと言われても信用ならないだろう……。

私自身も「タピオカ鍋」を知ったとき、美味しいという口コミには目を疑った。だが、よくよく考えてみると、タピオカを使用した麺があったりするし、意外と「タピオカ鍋」は美味しい可能性があるのではと思うようになった。これは確かめるため、実際に作ってみるしかない!

・材料と作り方

まず鍋の味をどうするか悩んだが、キムチや味噌など味が強いスープだとタピオカの素材が分かりづらそうでやめた。それにどうせならタピオカという食材を生かして鍋にしたい。そんな気持ちもあって、最終的には紅茶をベースとしたオリジナルスープで「タピオカ鍋」を作ることに決めた! 食材は以下の通り。

【材料】約1~2人分
・鍋用カット野菜(1パック)
・豆腐(1丁)
・豚バラ(適量)
・乾燥タピオカor冷凍タピオカ(適量)
・午後の紅茶 無糖(500ml)
・白出汁(おたま1杯分)
・水(300ml)


あくまでこの材料は今回の「タピオカ鍋」で使用した一例で、入れる具材は好みで良いぞ! タピオカについても、スーパーなどで比較的手に入れやすい乾燥タピオカを使用したが、飲み物で使われているような黒くて大きい粒のタピオカでも良し。ただし、鍋に入れるのでタピオカ自体に甘く味付けがされているものはオススメしない。


【作り方】
それでは作っていこう。最初にお伝えしたように「タピオカ鍋」とはいうもの、タピオカを具材としているだけで作り方の流れは普通の鍋とほぼ同じ。タピオカを入れているという点を除けば……。


1. カット野菜を鍋に入れ、午後の紅茶無糖500ml、白出汁おたま1杯分、水300mlを入れて煮立てる

2. 沸騰してきたら豆腐とタピオカを入れる

3. タピオカの茹で具合を確認し、食べられる頃合いになったら豚バラ肉を投入

4. 肉に火が通ったら完成


・「タピオカ鍋」の味とは

完成した「タピオカ鍋」はパッと見はタピオカが入っている気がしない。しかし皿にすくってよく見ると、無数のタピオカの粒が確認できる。今回使用したタピオカは小さく透明なので集合体独特の感じはしないが、もし黒く大きいタピオカだったら……ちょっと気持ち悪そうだ。

さて、気になる肝心の味について述べていこう。紅茶のスープとタピオカ、他の具材らを一通り食べて率直に感じたことは、紅茶と白出汁のスープが革命的に旨い。そして鍋にタピオカは無くは無い……! 

「タピオカ鍋」で最初からタピオカを抜きに語ってしまうのは申し訳ないが、1番に伝えたいのはスープの美味しさ。薬膳鍋のようなクセを感じるが、優しい出汁の味で体に染み渡っていく。午後の紅茶と白出汁のマッチ具合がこんなにも良いとは衝撃だ……!!

そして無くは無いタピオカと鍋の組み合わせ。鍋におけるタピオカとは、くずきりや押し麦みたいな雰囲気になる。他の食材と一緒に食べるとモチモチとした食感が楽しい。無理やり感もないし、普通に鍋の具材としてアリ……だとも思うが、他の具材と比べるとパンチは足りないかも。

個人的には鍋にタピオカはあったらあったで良し。でも無ければ無いでも構わない。だが、タピオカの食感が大好きという人なら「タピオカ鍋」は全然ハマる可能性はある。この冬、一度くらいは作ってみてはいかがだろうか?

Report:mai
Photo:RocketNews24.
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