
「SFアクション超大作」と聞いたら、大抵の人がハリウッド映画を思い浮かべるはずだ。近年は『アベンジャーズ』に代表されるような、マーベル作品がシーンを席巻しているのはたしか。だが! SFアクション超大作はアメリカだけのものではない。インドにだってスゴイ映画はある!! 放映開始前から注目を集めていた、『ロボット2.0』だってハンパじゃない。
「インド最強映画」との呼び声もあるこの作品に対して、当初私(佐藤)はちょっと……いや、かなりバカにした気持ちを抱いていた。しかし、実際に映画を見終ったときには「バカにしてすみませんでした」と謝りたい気持ちでいっぱいになったのだ。この映画、面白い!
・浮かれた気分で観に行った
作品のポスターには、こう綴られている。
「 激闘! おじさんロボ VS スマホロボ 」
2019年10月25日の放映開始前に、公式の予告編を目にした人もいるだろう。このキャッチコピーと予告編を見れば、誰しも「カオス」という言葉が頭をよぎるはずだ。私もそうだった。何だかわからんがスゴそう! という浮かれた気分で見に行ったのである。
・ストーリー
本作は前作の続編。前作で主人公のバシーガラン博士は、自分に似せた人型ロボット「チッティ」を作り上げた。感情を与えたがゆえにチッティは大暴走を起こし、自らのクローンロボットを大量に生産して、破壊と殺りくを繰り返してしまう。のちに捕らえられたチッティは、分解されて、博物館に展示される身となった。
本作はチッティ不在のインドで、スマホが人々の手から消え失せる事態が発生したという設定だ。消え去った無数のスマホがまるで意志を持ったように集結し、怪鳥と化して人や街を襲い始めるのである。
しかし、インドの人々はされるがままにスマホの襲撃に遭う訳ではない。バシーガラン博士があらゆる手を駆使してチッティの復活に乗り出し、おっさんロボのチッティでスマホロボを迎え撃つのである。
ストーリーを説明しているだけで、すでに何の話なのかよくわからなくなってしまいそうだ……。平たくいえば、「スマホがモンスターロボットと化して人類に牙をむく」。そんな話である。
・「ド派手な演出」だけじゃない
実際にロボットが街を襲ったり、ロボット同士が戦うシーンは「スゲエ!」という言葉しか出て来ない。『アベンジャーズ』を手掛けたレガシー・エフェクツがVFXを担当しただけあって、ハリウッド映画に劣らない迫力である。
だが、私が心を揺さぶられた場面はそこではなく、そのほかの2つのシーンだ。
1つは、スマホが人を襲う場面。無数のスマホが集合して、意志を持ったかのようにうごめく。その様に背筋が凍るような恐怖を覚えた。部屋全面を埋め尽くす大量の端末が、地響きのようなバイブ音を一斉に鳴り響かせる。誰でも1度は電話の着信に驚いたことがあるはず。その感覚をうまく利用して、恐怖心を煽っている演出は見事だ。
そしてもう1つは、インドの自然を美しく描いている点である。スマホ暴走を引き起こす原因を振り返るシーンで、鳥たちが湖や雪原、夜空を優雅に羽ばたいていく映像は、息を飲むほど色鮮やか。大自然に向けられた視線の優しさを感じずにはいられない。当然、インド映画の醍醐味、歌って踊るダンスシーンも豪華絢爛。近未来的な設定の映画でも、どこか懐かしい。
・現代への警鐘
全編147分。2時間半の大作なのだが、最後まで集中力が切れることなく、見続けることができた。長い物語を通して紡がれているテーマは、現代への警鐘である。なぜ、スマホはモンスターロボットになってしまったのか? そのスマホはどこから来たのか? 誰が必要として、何を使っているのか? そして、我々がスマホを使うために何が犠牲にされているのか?
それらを今一度考えさせられた気がする。物語を深く読み解こうとする時、そこには派手な映像以上のものがあることに気付くはずだ。もちろん、私は随分浅はかな気持ちで見に行ったことを反省した。
参照元:ロボット2.0
Report:佐藤英典
Photo:©2018 Lyca Productions. All rights reserved. / Rocketnews24
佐藤英典



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