胃がんの原因とも言われているピロリ菌。その除菌に失敗し続けた私の個人的体験を、当サイトではこれまで何度かお伝えしてきた。成功確率が9割を超える(※)とされる1回目の除菌(1次除菌)に失敗し、2回目の除菌(2次除菌)にも失敗し、3回目の除菌にも失敗し……。
ついに、大学病院の研究対象にまでなってしまった話を紹介したのだが、覚えておられるだろうか? 知らない人は過去の記事を見ていただくとして、今回は4度目の挑戦の結果をお伝えしたい。
正直なところ、心の中では「諦めモード」に入っていたピロリ菌の4次除菌。指定の日時に大学病院へ行って検査を受けた後、結果が出た頃に診察室に入った。そこで、最初に医師から聞かれたのは……
医師「あれから調子はどうですか? 気分が悪いとか無かったですか?」
──何でそんなことを聞くのか。調子が悪くて当然の結果が出ているということなのだろうか? それはつまり……。と、ネガティブな結果が頭をよぎったそのとき……!
医師「除菌、成功してます」
……
……
……
思わず「え! 本当ですか?」と聞いてしまった私に対して、医師は検査結果を見せながら丁寧に説明してくれる。しかしながら、「マジで?」的な気持ちがどうしても拭えない。
冷静に考えれば、4次除菌まで行ってしまう方が「マジで?」なのだが、負け癖がついてしまったために、4度目の正直で「勝った」ということがすぐには信じられないのである。
だけど、まぁとりあえず何とかなった……ってことだろう。時間の経過とともに、安心感がじんわりと心の中に広がっていく。
・徐々に嬉しさが込み上げる
その後、医師から「ピロリ菌がいたことで胃が傷ついているため、年に1回内視鏡検査を受けるように」的なことを言われて、「マジで……(;_;)」となったが、除菌成功の実感が湧いてくると気持ちが大きくなってくるから不思議だ。
やがて診察室を出る頃には、テンションが上がりまくり、神輿でも担ぎたいくらいの気持ちになっていた。なにせ、やっと……やっと……ピロリ菌の除菌が終わったのだ。今まで長かった。それが、ようやく……!
今日は祭りじゃああああああああああああ! という気持ちにもなるというもの。そして、それをそのまま妻にLINEで伝えたところ……
気持ちが高ぶりすぎて意味不明な盛り上がり方になったことを報告し、このピロリ菌シリーズを終わりにしたい。
・もう1つだけ
最後に、過去の記事でも書いたが重要なことなのでもう1度。私のように4次除菌までしてしまうのがレアなケースなのであって、ピロリ菌のチェック自体はとても簡単だ。
読者のみなさんも、気になったら近くの病院で相談するのがいいかと思う。詳しくは以前の記事を参照して欲しいが、最近は検診や人間ドックでピロリ菌の追加検査をできる場合があるらしいぞ。
※除菌成功確率は、日本ヘリコバクター学会『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版』より
Report:和才雄一郎
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.
▼悲劇はここから始まった。健康診断で内視鏡検査を受けたら……
▼胃の中にピロリ菌がいると判明。そこで、除菌成功確率92.6%と言われる薬のセット(一次除菌セット)を飲んだものの失敗! その後……
▼補講授業的に行われた二次除菌(成功確率98%)にも失敗し、三次除菌へ。結果は……
▼失敗!
▼その後、大学病院へ行って内視鏡検査を受けて……
▼ピロリ菌がタフすぎて、大学病院の研究対象になりながらも……
▼4度目でようやく除菌成功! これが今回の検査結果。
【お礼】ピロリ菌の除菌の記事を公開すると、応援の声のほか、医療関係者と思われる方から大変貴重なアドバイスをいただきました。この場を借りて、お礼を申し上げます。ありがとございました! おかげさまで何とかなりましたm(_ _)m