まさか……また? マジ? マジのマジで失敗したの? ウソォーーーん……。でも何となく、そんなことになりそうな気がしていた。自分なら、成功確率98%でも残りの2%を引いちゃうんじゃないかって予感を薄っすらと感じていたけど、まさか現実になるとは……。

──何の話かというと「ピロリ菌の除菌」である。以前の記事で、「成功確率90%以上と言われるピロリ菌の一次除菌に失敗した話」を紹介したが、その後に行ったピロリ菌の二次除菌にも失敗したのだ。私の胃の中にいるピロリ菌が、ここまで無駄に屈強だったとは……!

・ピロリ菌とは?

ごく簡単に説明すると、ピロリ菌とは胃がんや胃炎の原因と言われている菌。そいつが私の胃にいると判明したのは、会社の健康診断で内視鏡検査を受けた後のこと。

その健康診断の結果を持って、私が日頃からお世話になっている「お茶の水循環器内科」の五十嵐健祐院長に相談したって話は以前の記事でお伝えした通りだ。流れが多少ややこしいので、ピロリ菌発覚のきっかけから現在までを以下に矢印で記載しておこう。


・健康診断を受ける

・胃の検査結果が思わしくなかったので、追加で内視鏡検査を受ける

ピロリ菌が見つかる

・病院へ行って医師に相談

・除菌の成功確率92.6%(※)と言われる「一次除菌セット」を処方してもらい7日間飲む

・4週間後、除去が成功しているか確認するための呼気検査を受ける

除菌失敗の判定

・除菌の成功確率98%(※)と言われる「二次除菌セット」を処方してもらい7日飲む

・4週間後、除去が成功しているか確認するための呼気検査を受ける

除菌失敗の判定

・また新たに除菌の薬(三次除菌セット)をしてもらい7日間飲む ← 今ここ


※除菌成功確率は、日本ヘリコバクター学会『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版』より


──そんなわけで、私は今まさにピロリ菌を除菌する薬(三次除菌セット)を飲んでいるところだ。二次除菌が失敗しても、新たに薬があるから完全に無問題! ……とも言い切れないのである。なぜなら……!

三次除菌セットは保険が効かないから。保険適応のルールだと、一次除菌と二次除菌までしか保険適応にならないらしい。そのため三次から自費となり、私の場合は三次除菌セットに1万近くもかかる羽目に……。

・面倒な事態

まあ、私のようになってしまうのは確率的にレアで、多くの人は一次除菌セットを飲んで4週間後に検査を受けたら終わり。ピロリ菌の除菌自体は薬を飲むだけだからラクなのだが、私の場合は胃にいるピロリ菌が強すぎたのか何なのか、結果的に色々と面倒くさいことになってしまった。

しかも、三次除菌に失敗したら四次除菌があるものの、もしそうなったら四次除菌セットも保険適応外らしい。うわぁぁあああああああ……。


しかしながら! 胃がん等になる前にピロリ菌の存在に気づけたことが、私にとってラッキーだったのは間違いない。これを面倒と言っていたらバチがあたりそうな気もするので、どれだけ時間がかかっても除菌を成功させるつもりである。

できれば三次除菌で終わりにしたいところだが……。

・勝負の三次除菌

ちなみに、三次除菌セットは「薬の種類や量は必ずコレ」と決まっているワケではないようだ。そこで医師から薬の説明を受けて、他の大学病院などの治療方針などを参考にしながら、医師と相談する形で三次除菌セットの内容を決めた。

これらの薬で100%ピロリ菌を退治できるとは言い切れないものの、一次除菌セット・二次除菌セットよりもパンチ力が強くなっているはず。

「じゃあ最初から三次除菌セットでやればいいじゃん」と思うかもしれないが、医師によると「抗生物質などを大量に使えば使うほど副作用などが増えたり、耐性がついてしまうという害がある」ため、そういうワケにもいかないらしい。

とにかく、三次除菌の結果がどのようになっても、また追って報告したい。


──読者のみなさんも、ピロリ菌のことが気になったら近くの病院で相談するのがいいかと思う。詳しくは以前の記事を参照して欲しいが、最近は検診や人間ドックでピロリ菌の追加検査をできる場合があるらしいぞ。

協力:医療法人社団 お茶会お茶の水循環器内科
参考リンク:日本ヘリコバクター学会『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版』
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼これらは、二次除菌セットの薬を飲んで4週間が経過した後、ピロリ菌がいるかどうかを除菌判定(呼気検査)するためのもの。今回、特別に許可を得て撮影させてもらった

▼手順としては、まず袋に息を吐き〜の……

▼薬を飲み〜の……

▼寝た状態でしらばらく待ち〜の……

▼座った状態でしばらく待ち〜の……

▼もう一度袋に息を吐いたら終了だ。超簡単!

▼そしてその結果は……

▼アウト〜! ピロリ菌はまだいる!!

▼…………

▼というわけで、三次除菌スタートだ

▼なお、一次除菌に失敗した話はこちら