いつからだろう。やたらとダイソーが「うんち推し」になったのは。ちょっと大きめのダイソーに行くと、けっこうな確率でうんちコーナーがあったりする。さらに「売れています!」とも書いてある。売れてるんか!!
しかし、そんな華やかなうんちコーナーではなく、普通のオモチャコーナーの、さらに大人の目線からでは届かないくらいの低い位置に……
問題のうんちは陳列されていた。
いったいなぜこのうんちは、うんちの殿堂「うんちコーナー」から外れてしまったのか。なぜ、隠されるように陳列されているのか。謎多きうんちだ。しかし、実際に手にしてみて、その理由が少しわかった気がする。
まず……
色がエグい。
うんちコーナーのうんちたちは、なんというか「ぱああぁっ!」と明るい色した明るいうんちだ。なかには黄金のうんちもある。とってもきらびやかで、スター性を感じるうんちたちだ。しかし、今回のは……
ダーク系……。
数あるダイソーのうんち商品の中でも、“かわいげがない” というか、若干の “本気さ” を感じる。オレは遊びのうんちじゃねえ。マジだ。と。
しかし、もしもマジだったら本当に困ってしまう事実も発覚。というのも、商品名が……
「ふわふわうんち 香り付」
見た目が全然「ふわふわ」していないうえ、パッケージに描かれた赤うんち君が……
さらりと「香り付」と言い放つ衝撃。
もしもこれが「本気の香り」だったらタダゴトでは済まされない。下手したら回収騒ぎになる。
ともあれ……
緊張しながら開封したところ……
──まだ、香りは漂ってこない。
ちなみに「ふわふわ」の名の通り……ではないが、モミモミするとブニュブニュする。
よって体感的に「ふわふわ」ではないのだが、仮に正直に名付けてしまうと「ブニュブニュうんち 香り付」とシャレにならない商品名になってしまうため、断腸の思いで「ふわふわ」にしたのだと思われる。
それはさておき、いよいよ……
実嗅(じっきゅう)……!!
すると……
!!!!!!!
甘い……!!
甘いのだ。ものすごく甘い。決して「甘いうんちのニオイ」ではなく、誰もが「甘い」と感じるニオイであり、まるで「洋菓子屋さんかな?」ってくらいに甘くて懐かしい香りがする。なんだろう、このニオイ。なんだっけ……と思い出した結果、
「マフィン」の香りだということに気がついた。
目を閉じれば、目の前のうんちがマフィンに感じる。なんて美味しそうなニオイなのだろう、このマフィン。なんだかもう、食べちゃいたいくらい……
ぱくっ。
……と噛んでみたが、無味だった。しかし、噛み心地は非常に良い。ハムハムすると、ムニムニ戻る。これはハマりそう……だが、成分的にも心配だし、大人げないのでやめといた。
そしてあらためて嗅いでみた。
くさい!
だが、
くさいのは、おれのツバだった。
<完>
Report:100均評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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