毎日楽しい夏休み! 8月に入り、そろそろ気になるのがお子さんの宿題の進捗状況だ。自由研究などは後半持ち越すと苦しいもの。子供の自由な発想に任せたいけど、当人、自由を謳歌し過ぎて宿題が手につかず〜。
まさにテーマを一緒に考えているパパママもいらっしゃるのではないだろうか。プログラミング教育も始まるし、電子工作なんかいいかも。でも部品とかどうする? 専門店ってなんだか敷居が高いし……敬遠しがちだが、電気の街・秋葉原で詳しい人物に聞いてみたところ、恐れる必要はないとのこと。
ただ、気をつけてほしい点もあるという。ということで部品屋巡りのコツや気をつけるべきマナーについて聞いてみた。
話してくれたのは、秋葉原の電子部品屋でアルバイト経験のある電子工作マスター電気回郎(でんき・かいろう)さんだ。たしかに部品屋は独特な雰囲気だが、マナーやコツを知っていたら怖くはないという。
1.事前調査はしっかりと
「部品屋に行けば何でも部品を売っている訳ではありません。店によって品揃えが違うので、事前に調べていかないと揃えられないというリスクがあります」
2.装備も万全に
「まず小銭ですね。部品は1つ10円位から販売されているので、小銭があると便利です。まだキャッシュレス対応していない店も多いのですよ。
そして、荷物。部品屋は所狭しと部品棚が陳列してあったり、小規模なお店が密集していたりと通路に余裕が無いのが特徴。そんな所ではバックパックなど大きな荷物で行くと移動だけで大変だし、他人とぶつかったりする可能性も。軽装で行くか、コインロッカーに預けておくとストレスなく部品探しができると思います」
3.子供と一緒に来るなら午前中がオススメ
「部品屋は混む。特に休みの日は激混みです。通路が狭いこともありますが、店内に人が滞留するのは部品を見て作るもののインスピレーションを受ける人が多いから。八百屋で野菜を見て献立を決めるのと似ていますね。電子工作マスター達はそういう人が多い。
そんな風景を見るのも良い経験だとは思いますが、子供とあれやこれやとゆっくり見たいのなら、比較的空いている開店直後の午前中がオススメです」
4.部品は大人が持ってあげよう
「電子部品は小さい。購入する部品を入れておく皿があり、選んだ部品はそれに入れることになりますが、こぼすと大変厄介です。棚の後ろに吸い込まれたりすると、二度と見つからない。店員も部品を救出する時間はあまり無いので、大人がカッコよく持っていてあげてください」
5.混雑していないときは店員さんに色々聞いてみる
「店員さんには電子工作好きが揃っている。もしお店が混雑していなかったら、色々と聞いてみると良いと思います。きっと面白いことを教えてくれるでしょう。子供好きな店員も少なくない。
でも、怖そうな店員は私の経験では高確率で怖い店員なので、話しかける人は選んだ方がいいかもしれません。“怖い” というのは“悪い人”という意味ではなく,「勉強してから来い」要素が少し強いということ。
“怖い店員” との出会いはアキバ部品屋の洗礼みたいなものですが、小学生には少し早いかもしれませんね」
6.短時間で全て探し出そうと思わない / 休憩をはさもう
「部品屋は売っている物が絶望的に多い。店員にほしい物リストを渡して、全部探してもらうみたいなサービスは基本無いので、どの辺りにあるか聞いてあとは自分で探すしか方法はありません。
なので時間がかかるんです。何店舗かハシゴすることも考えると、短時間で全て探し出そうと思わず、特に子供連れなら休憩しながら部品屋めぐりを楽しんでください。アキバでケバブ、アキバでサンボ。良い思い出になると思います。でもサンボでは、ケータイやスマホを使わないでくれよ! 約束だぞ!」
7.色々な物を見てみる
「折角部品屋に来たのだから、購入予定の物以外も見てください。きっと子供は「これは何するものだろう?」、「いろんなスイッチがあるなぁ」など色々と考えるでしょう。この気持ちは電子工作マスターになるために非常に重要な経験になるので、大人からも「こんなスイッチがあるぞ、何に使うんだろうな」などと言ってあげると良いと思いますよ!」
──とのことだった。素人や子供はお断りかと思ったら、マナーや雰囲気をわかっておけば意外と大丈夫そうだ。電子部品はネットで購入するのも便利だが、実際に目で見て手にとると、また子供にとっていい刺激になるだろう。私も将来、子供と部品屋に行ってみたいなぁと思っていたら、電気さんはもう1つ伝えたいことがあるという。
「最後に1つだけ!! “抵抗” を選ぶ際はカラーコードの確認を! たまに間違った場所に戻しちゃう人もいるので!!」
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼抵抗の真ん中にある印がカラーコード。たまに間違って入っていることがあるのだそうな