
グルメ通が集うレビューサイト「食べログ」。美味しいお店を知りたい時には「食べログ」を見るという方も多いのではなかろうか。かく言う筆者も、しばしば「メシ……ヒョウカノタカイ……メシ……」とよだれを垂らして目を血走らせながら利用させてもらっている。
もちろん「食べログ」における点数が絶対というわけではない……が、高評価のお店には心が引かれてしまうものだ。「でかい集合知には巻かれろ」の精神である。例えば、いまラーメン部門で全国1位のお店はどこなのだろう。一度気になりだしたら止まらなくなってきた。
・頂点のラーメン
そんなわけで、さっそく実際に行ってみることにした。2019年7月8日現在、「食べログ」全国ランキングのラーメン部門で1位の座についているのは、東京・調布市の仙川にある「中華そば しば田」というお店である。
レビューの点数(星の数)は4.16。たいていのお店が3点台であることを考えると驚異的なスコアだ。ワクワク感とともに足を運び、現地に到着したのは開店約10分後。人気店とはいえこの時間帯なら、そこまで待たずに入店できるだろうと思っていたのだが……
ザ・行列。
Wikipediaに「行列」の参考画像として載っていそうなほど見事な並び具合だった。10分でこれほど並ぶのか。いや、おそらく開店前から列は出来ていたのだろう。「食べログ1位」の威光をナメていた……。
思えばここに来るまでに見かけたお店は、正直に言ってシャッターの下りているところの方が多かった。そんな静かな一帯に、唐突にこの行列が現れたのである。元から名店ではあったのだろうが、「食べログ」がいっそう人気を加速させたと見て間違いはないはずだ。
「しば田」に対するワクワク感が畏敬に変わりつつあるのを感じながら列に並んだ。自分の後ろにも次々と人が増えていく。こんなに面白いほど店に人が来るのは、街づくりのシミュレーションゲームとかでしか見たことがない。
30分ほど待って入店が叶い、食券機の前に通される。煮干しそば(830円)も気になるが、スタンダードな中華そば(830円)を選択した。ついでに大盛りのオプション(150円)も追加する。ここまで待った自分へのご褒美である。
8席あるうちの1つに座り、静かに興奮しながら待つこと10分。とうとう望んでいた丼がやってきた。
キレー……。
思わず線香花火を眺める浴衣女子みたいな感想を述べてしまったが、それほどまでに繊細な造形美が目の前にはあった。
微細な泡の浮かんでいる透き通ったスープ……その奥でしなやかな流線を描く細麺……美しさが半端ではない。輝きさえ放っているように見えて、知らず居住まいを正していた。まずはゆっくりとレンゲを差し入れ、スープを一口飲んでみる。
とんでもなく美味しい。決してガツンとインパクトのある味ではない。だがこれは、例えるなら登山の後に飲む岩清水のような、身体のすみずみまで染み渡る味だ。すっきりとキレのある醤油の淡麗さが、渇いた全身をうるおしてくれる。
このままだとスープだけ飲み干してしまいそうだったので、欲を抑えて麺もいただく。小麦の香りが鼻に抜ける。歯切れ良くなめらかなストレートの細打ち麺に、スープのダシの芳醇な風味が絡み、喉の奥にさらさらと流れていった。
それなりに蒸し暑い初夏の日なのに、そして入店前に水分を取っていたわけでもないのに、食べ進めているあいだコップの水を一切飲まなかった。味が薄いのではなく、こちらの舌への寄り添い方が極めて上品なのだ。
ひたすらに清涼感のある仕上がりに、ただただ驚嘆させられる。見た目に加えて、その味わいまでもが信じられないくらいにクリアだ。強烈な中毒性のようなものはない。しかし最後の晩餐をラーメンから選ぶならこれがいいと思えるような、温かな癒しをたたえた一品である。
「中華そば しば田」……圧倒的だ。大盛りを頼んだにもかかわらず、体感では数十秒にも満たない極上の体験だった。
・「隠れない名店」の味
さすが全国の頂点に立った名店の味は格別である。そしてそんな名店を教えてくれた「食べログ」はやはり閲覧の価値のあるサイトだと、そう再認識した次第だ。今後もお世話になることだろうし、機会があれば他ジャンルの名店にも足を運んでみたい。
まだ点数の低い「隠れた名店」を探すのも楽しいが、圧倒的な輝きを放つ「隠れない名店」を訪れると感動すら覚える。「しば田」の行列の果てには、冠にふさわしい、しかし飾らない透明な美味しさがあった。
・今回紹介した店舗の情報
店名 中華そば しば田
住所 東京都調布市若葉町2-25-20
営業時間 火~日 11:00~15:00、17:30~21:00
定休日 月曜日
参照元:「食べログ」全国ラーメンランキングTOP20
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.
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▼頂点の店に並ぶ人々の行列
▼頂点のラーメン
▼美しい透明感
▼最後の晩餐、第1候補
西本大紀








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