iPhoneユーザーにお馴染みの白い有線イヤホン『EarPods』。独特の流線型フォルムが印象的だが、旧モデルは全く違う形状だったことを知っているだろうか?

つい先日、古い荷物を整理していたらそんな旧モデルのApple純正イヤホンを発見。今あらためて聴くとどう感じるのかが気になったので、現行モデルと比較してみることにした。さあ、果たして進化の跡は見られるのだろうか。

・新旧のアップル純正イヤホンを聴き比べ

旧モデルのイヤホンは、2011年に発売された『iPhone 4S』以前の機種に付属していた旧モデルの純正のものである。ちなみに前述の私が不意に見つけたイヤホンは破損していたので、フリマサイトで未使用品を700円ほどで購入した。

それにしても、旧モデルとはいえ無駄のない洗練されたスタイリッシュなデザインはさすがApple。今となってはあまり見られなくなったインイヤー型がなんとも懐かしい。

そして比較対象として用意したイヤホンは、2012年に発売された『iPhone 5』以降の機種に付属している現行モデルの『Apple EarPods with Remote and Mic』である。

しかし、発売からすでに約7年も経っているとは感慨深い。あらためて説明する必要もないが、独特の流線型フォルムに加えて耳に入る部分に大小の穴が空いているのが大きな特徴だ。

・明らかに違った装着感

まずは装着感を比較してみよう。まずは旧モデルのEarPodsを耳に着けてみると……ワォッ!

こんなに緩かったっけ……イヤホンと耳の間には隙間があってスッカスカ。個人差はあると思うが、筆者には密閉度が非常に低く感じられた。

一方、現行モデルは……ピッタリとまではいかないものの、流線型のフォルムが耳に自然とフィット。明らかに装着感はアップしている印象だ。

・現行モデルのサウンドはパワフル

続いては音質を比べてみよう。iPhone 7Plusに変換ケーブルで接続してそれぞれのイヤホンで曲を聴いてみたところ……んんっ?

現行モデルの方が低音の鳴りがパワフルで、立体感がある。また、サウンドの解像度も高く音量を小さくしても全体の音が聞き取りやすい。やはり装着感と同時に音質も改善されていたようだ。

筆者はこれまで、Appleのイヤホンと併せて他メーカーのイヤホンも使ってきた。そのため旧モデルから新モデルへといつの間にか移行しており、大きな変化に気づいていなかったようだ。こうしてあらためて比較することで、品質が明らかに向上していることが実感できた。

・『AirPods(第1世代)』も

ちなみにAppleの完全ワイヤレスイヤホン『AirPods(第1世代)』の音質も同時にチェックしてみたが、現行モデルの『EarPods』よりも少しだけ低音に締まりがあって、スッキリとしたサウンドに聴こえたゾ。

時代とともに確実に進化を遂げているiPhone付属のイヤホン。Appleはこれからどんなイヤホンを生み出していくのだろうか? 今後の展開がますます楽しみになるばかりだ。

Report:イヤホン評論家・K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.