2019年5月28日、神奈川県川崎市で痛ましい事件が発生した。スクールバスを待っていた小学生や大人19人が包丁で刺され、2人が命を落としたのである。その後、岩崎隆一容疑者(51)はみずから首を刺し死亡。

一夜明け、ネットでは様々な声があふれているが、お笑い芸人のスマイリーキクチさんが本事件について注意喚起を行っているためお伝えしたい

・平成最大級のネットリンチ被害者

スマイリーキクチさんと言えば、凶悪殺人事件「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の実行犯という噂が飛び交い、長年激しい誹謗・中傷を受けた経験を持つ。

これは言わば、平成最大級のネットリンチ事件と言えるが、そんな経験を持つキクチさんが川崎殺傷事件について行った注意喚起は以下の通り。

「川崎殺傷事件の容疑者の名前が公表されました。憎しみをぶつけたい者がこの世にはもう存在しない。怒りの矛先が犯人の家族に向けられたり、名前が同じという理由で犯人の親族だとネットにデマが流れるかもしれません。私刑は正義を逸脱した行為です。ストレスを感じた時は一旦情報から離れましょう」

──ネットの反応を懸念する内容となっている。ネットのデマに私刑……実感が詰まったスマイリーキクチさんの言葉は重い。この投稿に、Twitterでは以下のような声が集まっている。

・ネットの声

「その通りだなあ……」
「スマイリーキクチさんが言うから、尚更重い」
「たかが一つの情報。的ではない」
「家族や関係の無い人に矛先を向けたらその瞬間にその人も犯人と同類になる」
「貴方が一番その苦しみと深刻さを知ってるもんね」
「これは本当に大事なこと」

──重く受け止めた人が多いもよう。法治国家である日本では罪を裁くのは法だ。それを飛び越え、第三者が正義を振りかざせば、誰もがネットリンチに加担してしまう可能性がある。それはこの事件だけでなく全てに共通することなので、気づかぬうちに加害者になってしまわないためにも心に留めておきたいものだ。

参照元:Twitter @smiley_kikuchi
執筆:中澤星児

▼言葉の1つ1つが重い