ローソンストア100は2019年4月17日より自社ブランド「バリューライン(VL)」で、今までにないパン商品の販売を開始した。その「ななめ上いくシリーズ」は、“ななめ” では済まされない角度のぶっ飛んだラインナップであることは、すでにお伝えした通りだ。

本当に食えるのか? 実は美味しかったりするんじゃないのか? そう思い、確かめてみたところ、3商品のうちの1つに、言い表しようのない怒りが湧いてしまった。その商品とは……。

・勇気がなかった

発売開始になったのは、「VL 紅しょうが好きのドーナツ」「VL あんドーナツ(激辛仕立て)」「VL チョコチョコロッケバーガー」の3商品。いずれも税抜き100円である。すぐにでも買いに行くべきだったが、どうしても勇気が出ず、気がつけば1週間もの時間が経過してしまっていた。もはや、これ以上先送りできない。せめて平成のうちにコレを終わらせよう。

そう思い、近くの店舗に重い足を運んだ。


売り切れなら速攻で諦めよう。そう思っていたのに、ちゃんと売ってやがる……。無事に3つとも購入できてしまった。


買ってきた以上は味を確かめない訳にはいかない。1つずつ食べて確かめることに。もっとも無難そうな、紅しょうがのドーナツから見ていこう。


・VL 紅しょうが好きのドーナツ

この商品は、紅しょうがとマヨネーズを入れて揚げたドーナツだ。味の想像は比較的容易につく。マヨネーズと紅しょうがの相性は良いはずなので、ドーナツにしても問題はなさそうだ。


半割りにして中を見ると、紅しょうががしっかりと入っている。


食べてみると、イメージした通りの味。紅しょうがの酸味をマヨネーズのまろやかさが抑えているので、刺激は弱め。ドーナツ生地ともよく合っていて、食べるのになんら問題はない。むしろ、ありそうでなかった良い組み合わせである。

残念だが、褒めてあげられるのはここまでだ……。


・VL あんドーナツ(激辛仕立て)

この商品は、こしあんの入ったあんドーナツの上に、一味唐辛子が振りかけてある。


唐辛子は目視可能な量を振りかけてある。見るからに辛そうだ。商品開発の段階で「あんドーナツに唐辛子かけてみっか!」と発案された様が、アリアリと浮かんでくる。半割りにすると中にはこしあん。


実際に食べてみると、一味唐辛子の辛さをあんこが中和するのかと思ったら、甘さが不十分。「唐辛子とあんこを一緒に食ったら、ちょうど良くなるかも?」的な発想があったのかと想像するだけでイラっと来てしまう。


誰か試食の段階で、止めなかったのか?


・VL チョコチョコロッケバーガー

一番常軌を逸しているのは、このコロッケバーガーだ。コロッケと一緒にチョコレートをサンドした一品。


袋から出した段階で、すでにチョコが見えている。パンをめくってみると、コロッケの上にチョコレートクリーム。


そして、コロッケの下にもチョコレートクリーム。


半割りにすると、パン → チョコ → コロッケ → チョコ → パンの順で積み上がっていることが良くわかる。私(佐藤)の想像では、この方程式が導き出す答えは「うまい」ではないんだが。


いや待て、何ごとも決めつけはよくない。自分の経験から導き出した答えが常に正しいと思うのは間違いだ。驕りといっても良いかもしれない。たかだか四十数年生きたくらいで、何でも知った風なことを言い始めると、たちどころに老いていってしまう。だから、まずは食べてみないと……。


こ、これは……。


う、う、う~ん…………。


説明が難しい。説明が難しいが、あえて例えるならこんな感じだ。


コロッケがチョコレートに「お前誰やねん!」と言い、

チョコレートがコロッケに「お前こそ誰やねん!」と言い返す


そういう味だ。


もしかしたら、あまりにもローソンストア100の冒険心が強すぎて、私がビックリしているだけかもしれないので、皆さんの一度食べて、その味をたしかめて欲しい。健闘を祈る。

参照元:ローソンストア100
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24