私(あひるねこ)が子供の頃は、飲料の缶のフタは完全に取れるものだった。これ、若い人は知らないかもしれないな。取れないようになってから何年経ったかは覚えていないが、私、缶のフタって全部同じものだと思ってましたよ。つい最近まで。

そう、実は缶のフタは、飲料によって異なるものが使用されているようなのだ。先日発売となった新商品『サッポロ 本格辛口』のフタも通常とは違うらしいのだが……正直言ってよく分からん。そこで実際に問い合わせてみたところ、衝撃の事実が明らかになったぞ。

・隠された秘密とは

THE YELLOW MONKEYの吉井和哉さんが出演するテレビCMも印象的な『サッポロ 本格辛口』。喉にガツンとくる “史上最強炭酸” ※ がその最大の特徴だという。辛口ビール派には気になるフレーズだ。

しかし見た目は、『麦とホップ』のような他のビールテイスト商品と特に変わらない印象である。う~ん、別に普通じゃね?


フタが違うって言ってもアンタ……。


いや、どう見ても同じだろこれ。

・問い合わせてみた

悪質なフェイクニュースを疑った私は、サッポロビールに電話をかけてどこが違うのかを直接聞いてみることに。先方が言葉につまった場合、全面戦争に踏み切るのも辞さない構えである。おいサッポロビール、やれんのか!


──『サッポロ 本格辛口』の缶のフタについてお聞きしたいのですが……。


「はい、なんでしょう?」


──『サッポロ 本格辛口』の缶のフタは他のビールテイスト商品と違うと聞いたのですが、これ見た目はほとんど同じですよねぇ? 同じじゃないですか? ていうか同じでしょ!


「まあ同じですね」


──うわーーーーッ! いきなり開き直ったーーーー!! よーし戦争だァァァァァァアアア!


「待ってください。あくまで見た目は、の話ですよ。というか、見ただけでは違いは絶対に分からないと思います」


──どういうことでしょう?


「『サッポロ 本格辛口』の炭酸の強さは、従来の当社のビールテイスト飲料と比較して113% ※ と史上最強になっています。そのため、通常のフタではこのガス圧に耐えられないのです」


──ゴクリ、それはたしかに最強っすね……。


「ええ。その最強のガス圧に耐えるため、他のビールテイスト飲料には用いていない “耐圧缶フタ” を使用しています。見た目では分からないと思いますが、実はそういう違いがあるんですね」


──なるほど~。刺激的なお話をありがとうございました! 最強炭酸なだけに!!


・刺激を体感

とまあ、こういうわけである。最強炭酸を実現するため、缶のフタにまでこだわっていたとは驚きだ。それでは実際に、『サッポロ 本格辛口』を飲んでみるとしよう。


プシュ……!


いま、“耐圧缶フタ” による封印が解除された。最強炭酸が外界に解き放たれる瞬間である。その刺激を我が喉で……受け止めるッッ!


すると…….。


むッ!


たしかにこれは……。


かなりの強炭酸……!!


喉にガツンとくるこの刺激。ゴクッゴクッ……くっはァァァァァアアア! はぁぁぁぁぁぁぁぁん!! ハンハン、ハーーーーーン!!! キテるぜ、こいつぁ……! 辛口ビール派にはたまらないキレ味である。ビールはやっぱこうじゃないと。

・フタに感謝

『サッポロ 本格辛口』を飲む時、どうか思い出してあげて欲しい。最強炭酸に耐えるため、人知れず奮闘する缶のフタたちの存在を。あなたの喉を震わせるその強い刺激は、彼らによって実現していると言っても過言ではないのだ。ありがとう! 耐圧缶フタ!!

参考リンク:サッポロ 本格辛口
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

※同社ビールテイストの「リキュール(発泡性)①」または「その他の醸造酒(発泡性)①」において

▼キャッチコピーは「ノド唸レ」

▼THE YELLOW MONKEYの吉井和哉さんの迫真の “唸り” にも注目だ!