ちょっと待って……2019年の新年早々、私はクレジットカード会社から届いた明細を見て血の気が引いた。支払い残高100万円以上。そこには身に覚えのない金額が表示されており、いつの間にか詰んでいる自分がいたのだ。

正直、恥でしかない話だけに記事にするか迷いに迷った。しかし、第2の私……同じ過ちを犯す人を出してはいけない……そう思い、筆をとることにした。リボ払いなんてやる人いるの? 自分が地獄に落ちていると気づかず、私もそう思っていた時代があった。明日は我が身……あなたのクレジットカードは大丈夫?

・リボで地獄に落ちていた流れ

まずは本題に入る前にリボ専用クレカで地獄に落ちた経緯を簡単に説明しよう。大まかな流れは以下の通りだ。


クレカを頻繁に使用

実はリボ専用カードだった

一括払いと勘違いしていた

しかも明細をよく確認してなかった

支払い残高が溜まりまくり(^p^)


……といったところ。中には「そもそもリボって?」という人もいるだろう。こちらも簡単に説明しておくと、「利用金額や件数に関わらず、毎月の支払い金額がほぼ一定」となる支払い方法だ。当然ながら支払い期間が伸びるので、消費者からすると「手数料」をとられることになる。

では、なぜ莫大な金額に膨れ上がっていたのか。これは私が “ズボラ” なことに尽きる。生きるために必要なお金に関してもテキトーで、通帳を更新するのも半年に1回程度(しかもよく見ない)。大体これくらいかなぁ〜といった感じで生きてきた。ただ、もとより現金主義。クレカは持っているものの、ポイントを貯めるくらいで使うことはほとんどなかった。

しかし、約4年前から運命の歯車が回転し始める。通販の普及によって、財布の中で眠ったままだったクレカを頻繁に使って買い物するようになると「負債の雪だるま」作りが始まったのだ。なお、リボ専用と知ったのは、騙されているのかと疑ってクレカ会社に電話で問い合わせてからだった──。

・手数料を払い続ける日々

支払い金額が膨れ上がった原因は私のミス以外他ならない。もちろん、クレカ会社としても通知しないといけないし、何度も明細にその旨を書いていた。何度も何度もサインを出し続けていたが、結局私のズボラさが圧勝してしまい目を通すことないまま月日が流れていたのだ。先にも書いたが、クレカはすべて一括払いになっていると思い込んでいたのも悪かった。

ちなみに、頻繁に利用したのはここ2年くらい。手数料は変動していたし前の前まで明細もさかのぼれないが、最近は月々およそ2〜3万円くらい払い続けていたので、50万円くらいは手数料として払っていたことになるだろう。約100万円はテメェが勝手に溜めただけではあるが、高額な手数料を毎月払い続けていたことにガク然とした。



もはやクレカ会社にとって、私は「手数料を払う上にガンガン買い物してくれるお得意さん」と化していた訳だ。今考えると「キャッシングの上限解放できます!」的な書類がバンバン届いていたのも合点がいく。

・1人だけでも助かって

幸いかどうか分からないが、今年の頭に注意深く明細を確認して支払い金額がエグいことになっていたことに気づいた。もし気づくタイミングがさらに遅ければ、支払い金額は取り返しのつかないくらい膨れ上がっていたことだろう。

地獄に落ちているとも知らず日頃からロトやBIGで一攫千金を狙っていた私は、日常生活からリアルカイジをしていたことになる。もし気づかないままだと、10年後くらいにチケットを握りしめてエスポワールに乗船していたかもしれない。

今でも気づかなかったら……と思い出すだけでゾッとする。その後、泣く泣く全額を一括で払ったが、クレカは便利な一方で恐ろしいものだと再認識させされた。知らぬが仏という言葉があるが、知らぬは地獄なこともあるらしい。

おそらく、この話を聞いたらバカだなぁと思う人もいるだろう。しかし、今もどこかで誰かが泣いている人がいるのも事実。同じ過ちを犯さないよう、明細や契約内容はしっかり把握することをオススメしたい。

特に春から新生活を始める社会人や学生は要注意。この記事で、知らないうちに道を踏み外している人が1人でも減ってくれたら幸いだ。人生何事も勉強ではあるけど、あまりに高すぎる授業料だった……。

イラスト・執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.