いわゆる “ガチャガチャ” に「ぶっ飛んでナンボ」的な商品が登場してからどれくらい経つだろう? かつては子供用だったガチャガチャで大人が遊ぶようになり、それに合わせるように理解不能なカプセルトイも多く登場している。今では相当ぶっ飛んでないと気付いてさえもらえないから、カプセルトイはある種の飽和状態に入っているのだろう。

今回はそんな波に乗ろうとして飲み込まれてしまった、悲しきカプセルトイをご紹介したい。それが「ボンカレー専用ポーチ」のガチャガチャである。もちろん、ボンカレーを手掛ける大塚食品の公式ガチャなのだが、悲しいことに……全ッ然話題になっていないのだ。

・50周年

1968年に世界初の市販用レトルトカレーとして発売開始されたボンカレー。今年は記念すべき50周年ということになり、それに合わせて制作されたのが「ボンカレー専用ポーチ」だ。

「ボンカレー専用ポーチ」は、その名の通りボンカレーの箱とジャストサイズの専用ポーチとなっており、ボンカレー(辛口)やボンカレー50、ボンカレーGRANなど6種類のデザインがラインナップされている。なお、価格は1回300円だ。

ボンカレーの知名度やおいしさ、そして人類に対する貢献度は素晴らしいものがある。そして「ボンカレー専用ポーチ」を作ることもいいだろう。ノベルティとしてボンカレーの購入者にプレゼントでもすれば、それはそれは喜ばれるに違いない。だがしかし……問題は、


「なぜガチャガチャにしてしまったのか?」


……ということだ。専用ポーチは100歩譲ってイイ。「そもそもボンカレーをポーチに入れる必要がない」というツッコミもあえてしないでおこう。ただコレ……お金を払ってまで欲しいか? 当編集部に送られてきた現物を見ても とにかく自己主張が激しいデザインなので、上手に使いこなせる自信がない……。

さらに悲しいことに、11月半ばには公式Twitterで「ボンカレー専用ポーチがガチャガチャで初登場!」と発表したにもかかわらず、お世辞にも話題になっているとは言えないのが現状だ。まじめな大塚食品が勇気を出してハメを外したのに、このまま世間にスルーされてしまうのだろうか?

もし街中のガチャガチャで「ボンカレー専用ポーチ」を見つけても買ってくれとは言わない。ただ「がんばったね」「50周年おめでとう」と暖かい目で見てあげて欲しい。50年に1度くらい浮かれたっていいじゃないか──。

参考リンク:ボンカレー公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼これが会社に送られてきたときは目を疑った。

▼悲しいことに話題になっていない……。

▼今年は「手のひらサイズのダンゴムシ」もガチャになってました。