どうせなら、もっとマシなものに依存して生きたい。他にいくらでもあるだろう。タバコよりマシなものが。なのになぜ、私は10年以上もタバコに依存しているのか……。いい加減、もう止めよう。タバコを。その第一歩として、タバコの代わりになるものを探すぞ。真剣に。

──と考えた私がたどり着いたもの、それがブルボンのお菓子『ルーベラ』だった。当然ながら、禁煙を目的として作られたものではない。本気で禁煙するなら、禁煙外来に行くに限る。だが、ルーベラは私にとってアリだった。あくまでも私個人の体感だが、アリだったのだ。

どこらへんがアリかというと、私の場合はルーベラでタバコを吸えない口寂しさをいくらか解消できたこと。これは大きい。それだけじゃない。私は気づいてしまったのだ

ルーベラの穴から空気を吸い込むと、めっちゃいい香りが鼻孔をくすぐるということに。

それは実に甘い香り。砂糖を煮詰めたような、誰もが幸せになる香りだ。おそらく、ルーベラを鼻に突っ込んで吸う方が香りをダイレクトに感じられるだろう。しかし、それではルーベラを食べられなくなるので、そこまでやる必要はない。ルーベラを口にくわえ、口で息を吸って鼻から出すだけで……


甘〜〜〜〜〜〜い!


きっと喫煙者の方の中には「そんなのがタバコの代わりになるかよ。アホらし」と思う人もいるだろうが、本物のタバコを吸う方が健康面では よほどアホらしいことをしているという事実。そして、タバコとルーベラを比べると圧倒的大差でルーベラの方がいい香りという事実。

それらの事実を目の当たりにすると、「ルーベラでもアリなんじゃないのか? いや、アリでしょ。持ってるタバコを全部捨てて、ルーベラ買うぞ」という気持ちになってしまったのだ。

・難点も

しかしがら、当然ルーベラをタバコの代わりとして扱うには厳しい部分もある。1番大きいのは、「こんなに甘い香りなんだから、早く噛んで食べたい!」という欲求を抑えるのが難しいことだろう。その誘惑との戦いは熾烈だ。こんな風に……


噛んだらダメだ


でも噛みたい


噛んだらダメだ


でも噛みたい


噛んだら


噛ん……



あっ


あっっ!


あーーーーーーーーっっっっつつつ!


・結論

とにかく私個人の体感をまとめると、ルーベラはタバコの代わりとして全然アリだった。ただし先述の通り、美味しいのでそのまま食べたくなるという問題がある。そしてもう1つ私が気づいた問題を挙げるなら、タバコ代わりにルーベラをくわえて喫煙所にいるとやや浮くということだろうか。

この「やや浮く」というのは致命的だが、それでもタバコを吸う害に比べたら何倍もマシだと思われるので、私は耐えるつもりだ。耐え続けていたら、お菓子を食べながら喫煙所にいることが普通になり、私がいつかタバコを止められると信じて……。

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.