驚異的なスピードやド派手なデザインで人々の注目を集めるカスタムカー。それらを作り上げるには膨大な費用や労力がかかっているが、日常生活において実用的とは言えないマシンが多いことも確かだ。
そんななか、今回はたいへん実用的なカスタムカーをご紹介したい。そのマシンの全貌は、2016年に公開された動画「minivan on rails, Vaser Valley Railway, Romania」で確認できる。再生すると2台の古いミニバンが現れるのだが、足まわりを見たら……こ、これは!
・ルーマニアの鉄道を走る車両
レールに乗っているではないか!! もしかして誰かが趣味で作ったヤツ!? ……と思いきや、どうやら違うようだ。解説文によると、これはルーマニアのカルパティア山脈にある「Vaser Valley Forestry Railway」という、れっきとした鉄道で使われている車両とのこと。
フォード製のミニバンをベースに作られているだけあって、操作方法が普通車とほぼ同じである点が興味深い。動画ではキーを回してエンジンスタート。その他、手でギアチェンジをしたり、アクセルを踏んで加速する様子が見られる。なお、ハンドルはブレーキの操作に使われているという。
・人力で方向転換
また、走行シーンも緑あふれる山間部をゆっくり走る様子が、のどかでイイ感じだ。ちなみに車両の方向転換は人力で行う仕組みで、2:30あたりから運転手自ら車両を機械で浮かせて回転させる様子も収録されているぞ。
古い車を有効活用していて、なんともエコなこの鉄道車両。カスタムカーとしてはかなり実用的な使い方といえるのではないだろうか。爆速で走るのもカッコイイが、こんな親近感のあるマシンもたいへん魅力的である。
▼フォードのミニバンから作られた鉄道車両がこちら