言うまでもないが、老舗とは長きにわたって営業しているお店のことである。全国各地に老舗はあるが、学生の街と言われる「高田馬場」にも存在する。ずばり1954年創業の「餃子荘ムロ」がそうだ。

since1954。積み重ねてきた60年以上の歴史だけでもスゴいが、なんと同店は『鬼平犯科帳』や『剣客商売』の著者、そして食通で有名だった池波正太郎が愛したお店というから一度でいいから食べてみたくなる。てことでさっそく行ってみたのだが、飲食店前にできた大行列を見つけた。おぉ、ここが……!!

・注文は1回だけ

と思ったら人の列はとんかつ店のものだった。気を取り直してムロを探したら、目と鼻の先とはこのことか。古い建物の赤いドアがムロの入り口。幸いなことにこちらは店の外まで行列はなく、滑り込みで中に入ることができた。

1Fのカウンター席に座ってプレモルの小瓶(400円)をチョイス。そこで店員さんから驚きの注文システムを聞かされた。なんでも食べ物の注文は一度だけらしい。

回転率を上げるためだろうか、食べ物に関しては最初ですべてを決めなければいけないそうだ。初めての経験なのでアタフタしながら注文してしまったが、ビールがきたら全てを忘れるような波が何度も押し寄せてくるのがムロであった。というのも……

・昭和を感じる店

まずビールについてくる「ネギみそ」が何気に美味。早くもお通しでうなりつつ、目の前で丁寧にひとつひとつ作っている餃子を眺めるだけでたまらない。

餃子はイチから作ってくれるので時間こそかかるが、その待っている時間が何とも昭和の感じを思い出す。グラスに注いだビールと古びた店内。現代人のようにスマホを触るのは控え、周りを見渡しながら餃子作りを鑑賞したら雰囲気も手伝って古き良き時代を感じられるのだ。

注文したふつうの餃子(650円)とエダムチーズが入っているチーズ餃子(700円)は小ぶりながらギュッと中身が詰まっていて、何より出来立てでアツアツ。これをビールで流し込めば、もう答えはいらなかった。

ビールと餃子を堪能したら目の前に広がるのは天国。餃子は油がドバッとしたものではなく、昔ながらのものといった感じもまたよろし。まるでタイムスリップしたかのような気持ちで店を後にした。

帰りの電車に乗ろうと駅前のBIG BOXあたりに戻ったら、やはり平成30年で大学生らしき若者たちが夏休みを満喫していた。いやはや、学生の街にこんな店があるんだなぁ。昭和が恋しくなったらまた行こう。

・今回ご紹介した店の詳細データ

店名 餃子荘ムロ
住所 東京都新宿区高田馬場1−33−2
時間 17:00~22:00
定休日 日曜

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼看板がまたイイ感じ

▼ビールとネギみそだけでも最高

▼空心菜炒め(800円)もウマかった