辛いことも多い現実社会。人間関係や仕事に疲れた時、私(中澤)はアニメを見る。時には登場人物たちに自分を重ね、時にはその考えに目からウロコが落ち、気づけば浄化されているのだ。そんな私を含むアニメ好きなら1度は夢見たことがあるだろう。「アニメの中に入れたらなあ」と。

『狼と香辛料』の新作アニメがその夢を叶えてくれるかもしれない。制作開始が発表された本作は、なんとVRアニメ! しかも、アニメの中で動けるという。ついにアニメの中に入れる時代キタァァァアアア!!

・『狼と香辛料』の新作VRアニメが制作開始

この発表を行ったのは、原作者である支倉凍砂(はせくら いすな)さんが主宰する同人サークル『SpicyTails』である。2018年7月16日にTwitter公式アカウント(@spicytails)で以下のような投稿を行った。


「新作VRアニメ『狼と香辛料VR』製作開始! シナリオは支倉凍砂書き下ろし、声優は小清水亜美さん、福山潤さんの原作アニメタッグ! アニメの中に入るという新体験。2019年初頭。VIVE、Rift、他対応予定。乞うご期待!」

「『狼と香辛料VR』は、いわゆる全天球動画ではなくて、奥行きが取れるものなので、対応機器を持っているとホロのパn……尻尾に顔を当ててもふもふできます」

「ただOculusGoにできれば対応したくて、その時は奥行きが取れない(アニメの中の世界で言うと、立ってる場所から動けない)ので、パンt……尻尾に顔を近づけてモフモフはできません」


──原作アニメタッグでのVRアニメ化! シナリオはもちろん支倉凍砂さんの書き下ろしとのこと。しかも、「いわゆる全天球動画ではなくて、奥行きが取れるものなので、対応機器を持っているとホロのパn……尻尾に顔を当ててもふもふできます」とのこと。動けるVRアニメだと!?

・『SpicyTails』に聞いてみた

これまで、VRアニメでは視点のみが動かせるのが主流だった。アニメの世界に入れる感動はあっても、「縛り付けられている」感じはいなめなかったが……プレイヤーも「動ける」となると、没入度がアップすること請け合いである。この点について『SpicyTails』に聞いてみたところ、以下のような回答が返ってきた。


「対応機器を持っていれば、理論上自由に動けます。目の前にいるキャラクターの後ろに回り込んだりもできます。VRには、3Dof(頭の前後左右への傾きにと首の振りに連動したもの)と6Dof(頭の動きに加えて上下左右、前後の体の動きに連動したもの)があり、今回のコンテンツは6Dofになります。

ただし、コンテンツの仕様上、プレイヤーの動きをある程度制限しなければならないため、本当に自由には動けません。椅子に座っている状態なら自由に(キャラに顔を近づけたり)、という認識が近いかと思います」


──とのこと。ちなみに、VR作品には、主人公になるプレイヤー巻き込み型のものと、物語をゲストとして見るものが存在するが、今回の作品はどちらなのだろうか?


「今回のアニメは、ロレンスの視点からアニメを見る形になりますので、ホロと目があったりすると思います。ただ、それ以上の詳しい仕様は開発しながら決めていく予定ですので、今のところ未定です」


──どうやら、完全にキャラになりきって物語に参加するタイプのようである。2019年初頭に配信予定というこのVRアニメはアニメ好きの夢を叶えるキッカケになるか? 今から配信が楽しみだ。

参照元:Twitter @spicytails
執筆:中澤星児

▼2019年初頭に配信予定