暑くなると、どこのオフィスでも多少なりとも問題になるはず。エアコンの温度設定だ。暑がりさんは「22度がイイ」と言い、寒がりさんは「25度でもちょっと寒い」と言う。そういう私は若干暑がりであるものの、エアコンがあまり好きではない。できれば窓を開けてしのぎたいところだが、そんなことをしたら他の人がぶっ倒れてしまうかもしれない。
そこで! 現場作業員にはお馴染みの「空調服」を着て仕事をしてみることにした。これがあれば卓上のUSB扇風機もいらないのでは? エアコン温度設定問題の解決になるかも!?
・値段がやや高い
空調服とは、作業服に2つの電動ファンが内蔵されたものだ。リチウムイオンバッテリーでファンを稼働させるのだが……実はコレ、地味に高い。服そのものは大したことないのものの、バッテリーとファンがある都合上、どうしても高くなってしまうのだ。
私(佐藤)が購入したのは、近所の作業着屋のお試しセット、1万6450円(税別)。これでも割と標準的な価格かもしれない。
・服にファンを突っ込む
服はパッと見た感じ、どこにでもあるような作業服。
しかし背面を見てみると、左右に大きな穴がある。ここにファンを突っ込んで使用するのだ。
ファンの外枠は手で簡単にはずすことができる。これをはずして……
ファンを穴に突っ込み、再び外枠をはめると服に固定される。
ファンのでっぱりは約5センチ。ファンそのものはとても軽量に出来ている。
2つのファンを専用のケーブルでバッテリーとつないで準備完了だ。
・着用感
実際に着用してみる。ファンを起動させなければ、普通の作業着を着ているようにしか見えない。
2つのファンも脇腹のあたりに隠れてしまう。
バッテリーは、左側の内ポケットにすっぽり。ホルダーを使用すれば、ベルトにフックすることも可能である。
ケーブルをもう少しスマートに収められると、さらに良いかもしれない。
・実際に使用してみた
とにかく、ファンを起動してみよう。すると……まるで体形が変わってしまったかのように、身体だけがふっくらとした感じに見える。
着用している空調服のファンは、3.3V、5V、6V、7.2Vの4段階の風量調整が可能だ。標準は5V。7.2Vにすると、強風が身体のなかを駆け巡り、モーターの音がうるさい。5Vで身体のなかの空気がちょうど良く循環しているように感じる。
・エアコンオフの部屋で1時間検証
さて、これを着た状態でデスクワークに挑んでみた。暑さに耐えうるかを確かめるために、エアコンをオフにした部屋(室温33度)で1時間検証した。
率直な感想としては、エアコンのように冷気を出している訳ではないので、ひんやりとはしていない。常に送風のエアコンを身体に感じているような印象だ。ひんやりとはしていないものの、汗は一切出てこない。ゆるい扇風機にずっと当たっていると想像してもらうと良いかもしれない。
この空調服は、エアコンの温度設定問題に悩む人にとって役立つかも。多少エアコンの温度が高くても、これを着ていれば普段より涼しく感じられるかもしれない。
いずれにしても、これからまだまだ暑い日が続くので、室内作業であっても侮ってはいけない。こまめに水分を補給し、身体を快適に維持することを心掛けたいものだ。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24