
梅雨明け。季節を忘れた都市の渇いたアスファルト。増えすぎたセミの声で何も聞こえず、すべてが陽炎にゆらいで何も見えず。誰もいない交差点でふと振り向き見たものは君の面影だけ。刻々と近づく平成の終わり……最後の夏が始まった。
平成最後の夏。終末アニメの破滅的な雰囲気に育てられた私(中澤)にとって、これほどエモいワードもなかなかない。そこで、平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲10曲を独断と偏見で選んでみたぞ。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その1『secret base ~君がくれたもの~』ZONE
歌い出しから切なさ全開でどっぷり浸れるのがZONE『secret base ~君がくれたもの~』。「君と夏の終わり~♪」と始まった瞬間から、これまでの夏の思い出がフラッシュバックする。切ない夏の思い出なんてない私も、思い出をねつ造してしまうほどの切なさだ。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その2『若者のすべて』フジファブリック
夏の夕暮れのもの悲しさを感じるフジファブリックの『若者のすべて』は最後の夏にぴったり。
1サビ2サビでは「ないかな ないよな きっとね いないよな 会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ」と思い出すだけなのに、最後のサビで「ないかな ないよな なんてね 思ってた まいったな まいったな 話すことに迷うな」と変わる歌詞が猛烈にエモい。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その3『ガーネット』奥華子
ピアノの音と澄んだ声のシンプルなアレンジが猛烈にエモいのが奥華子『ガーネット』だ。入道雲とグラウンドが似合う思春期の夏を感じさせる歌詞は、胸の奥の柔らかい部分をエグってくる。『時をかける少女』7月20日に金曜ロードショーですね。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その4『夏祭り』JITTERIN’JINN(ジッタリンジン)
Whiteberry(ホワイトベリー)のカヴァーも有名なJITTERIN’JINN『夏祭り』。和を感じるメロディーに「祭り」「浴衣」「打ち上げ花火」「金魚すくい」「神社の石段」などのワードが散りばめられ、日本人だからこそ響く夏を描いた名曲だ。夏祭り友達と行ったことないけど。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その5『天体観測』BUMP OF CHICKEN
世界が輝いて見えた子供の頃の夏。BUMP OF CHICKENのデビュー曲『天体観測』は、あの頃の気持ちを思い出させてくれる名曲だ。疾走するビートの中には、夜に抜け出すドキドキやワクワクが詰まっている。子供の頃、天体に興味持ってればなあ……。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その6『summer』久石譲
題名からして夏を表現しているのが映画「菊次郎の夏」の主題歌『summer』である。インストであるこの曲、美しいピアノのメロディーは、セミの声が聞こえるようである。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その7『この坂道の途中で』UA
UAが色んなアーティストとコラボし、カバー曲を多数収録した『Nephews』に収録されている『この坂道の途中で』。ふわふわと漂うような音楽に乗る「僕は影を忘れた」などの不思議な世界観の歌詞は真夏に白昼夢を見ているようだ。
「この坂道の途中で」と繰り返し、結局坂道を越えられない歌詞は何を暗示しているのだろうか。死にたい。だがそれが良い。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その8『ロビンソン』スピッツ
「死にたい」と言えば、スピッツの超名曲『ロビンソン』。「死後の世界を描いている」などの解釈も存在するこの歌は、歌詞にも声にも演奏にも、美しさと消えてなくなってしまいそうな危うさが見え隠れしている。まるで陽炎みたいな曲だ。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その9『遥か彼方』Rita
陽炎というか蜃気楼のように、夢か現か同じ夏を繰り返す人気ゲーム『リトルバスターズ!』。そんなゲームの中で、まさに「これで最後」というシーンで流れるのがRitaさんが歌う『遥か彼方』である。
消え入る瞬間のような声で歌われる「お別れの歌」は、最後の夏にベストマッチ。第一声を聞いただけで、世界が泣きゲーに変わる。リトルバスターズは、不滅だ。
・平成最後の夏にどっぷり浸れる名曲その10『君の知らない物語』supercell
いつもどおりのある日の事、君は突然立ち上がり言った「今夜星を見に行こう」──。集団の中で、突然立ち上がってこんなこと言う男子は果てしなくリア充であることはさて置き、『君の知らない物語』はエモい。
さらに、グループで星を見に行くというイベント自体が死ぬほどリア充であることもさて置き、『君の知らない物語』の歌詞は非リア充の胸をエグり続けている。こういう夏、一度でいいから送ってみたい。
──以上である。異常気象が続いている今年。梅雨明けも例年より早かった。なんでも、6月中の関東甲信の梅雨明けは1951年の統計開始以来、初のことなのだとか。
そのため、夏に気持ちが追いついていない人もいるかもしれないが今年は平成最後の夏である。やり残したことがある人は、上記の曲をBGMに思い出作ろうぜ。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
中澤星児




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