日本では何かと東京と大阪が比べられることが多いが、それがアメリカとなると必ず「ニューヨーク vs ロサンゼルス」という図になる。そしてまさに今、「ニューヨークとロサンゼルスってどっちがいいの!?」と両都市を比較した動画が海外サイト「LAUGHING SQUID」に取り上げられて注目を浴びている。

同じ国で何がどこまで違うものなのか。ロサンゼルスに住んだことがあり、ニューヨークに3度行った経験がある筆者の意見も交えながら分析してみたい。

・天気に関してはどっちもどっち!?

動画「WHICH CITY IS BETTER? NYC vs LA」でニューヨークとロサンゼルスを比較しているのは、漫画家のローレン・ロレンソさんという女性だ。両都市に住んだことがある彼女は、まず天気の違いについて語り始める。

西海岸に位置するロサンゼルスは年中天気が良い。対する東海岸のニューヨークには四季があり、ローレンさんは寒くて吹雪になることもあるので最悪だとコメントしている。ただ、個人的には一長一短だと思う。

なぜなら、年中暖かくて天気が良いと、いつしかメリハリを感じられる四季が恋しくなってしまうのだ。ニューヨークのように四季があれば、季節ごとの景色や食べ物、ファッションも楽しめる。四季があることに慣れている日本人からすると、恋しくなる可能性が高い。

一方、ロサンゼルスは冬(とは呼べないほど暖かいが)になるまで、8カ月くらい全くと言っていいほど雨が降らない。どこへ行くにも車移動がほとんどというのもあったが、筆者はロサンゼルス在住中に一度も傘を持ったことがなかった。空模様を気にする必要がないのは楽チンなので、天気をはじめとする気候に関してはどっちもどっちかもしれない。

・気軽に街を楽しめるのはニューヨーク!

動画には出てこないが、交通の便の良さについても触れておきたい。これに関してはニューヨークに軍配が上がると思う。というのも、ロサンゼルスにはバスも地下鉄も走っているとはいえ、アクセスが超悪い。

公共交通機関を使っていたら途方もない時間がかかってしまうし、かといって車に乗ったらフリーウェイは渋滞が多い。見どころも散らばっているので、観光しにくい都市と言えるからだ。

その点、ニューヨークは地下鉄が24時間走っているうえ、マンハッタンなら4~5駅ぐらいは余裕で歩けてしまうほど見どころが凝縮している。それに車を運転せずに済むので気軽に飲み歩けるし、住むのは別にして観光ならニューヨークの方が楽しいだろう。

・のんびり暮らしたいならロサンゼルス!?

さて、次の比較ポイントは「実際に暮らす」となればどちらがいいかである。ローレンさんはニューヨークの時間の流れを指摘。全てのペースが速く、住人がフレンドリーとは言えないので、住むのは少し大変かもしれないとコメントしている。

これに関して筆者はニューヨークに住んだことがないので何とも言えないが、確かにロサンゼルスは気候が影響しているのか全てがのんびりペース。お気楽な人が多かったように思う。

・料理は両都市とも楽しめる!

そして最後は肝心の食事である。“人種のるつぼ” と言われるニューヨークは多様な文化が混じり合い、いろんな国の料理を気軽に楽しめるのが最大の魅力だろう。中でもローレンさんはピザを大絶賛している。

対するロサンゼルスも、激ウマのタコスが超低価格で食べられて最高だという。これには筆者も賛同。メキシコ移民の多いロサンゼルスも、ニューヨークに負けず劣らず様々な文化が入り混じっている都市なので、料理に関しては両都市ともに思う存分楽しめる。

・どっちの都市も最高!

では、「結局どっちがいいの!?」という結果になったら、ローレンさんは「ニューヨークとロサンゼルスは全然違うけど、どっちも刺激的で最高!」といった感じでまとめていた。住めば都。これはどこに住んでも言えることなのかもしれない。

そう言えば、ニューヨーク出身でロサンゼルスに住んでいる知人が、面白いことを言っていたことがある。音楽業界で働いている彼は、仕事で月3回ほど両都市間を行き来しているのだが、「ロサンゼルスとニューヨーク間の飛行機に乗る時は、“ウンチをオシッコで洗い落とす” 感じだな」と例えていたのだ。

要は、 「ワイルドで刺激的な2つの都市を選べないよ~」と言っている訳だが、なかなか言い得て妙な表現ではないだろうか。筆者の “死ぬまでにやるべきことリスト” の中には、「最低1カ月はニューヨークに暮らして、ニューヨーカー気分を味わう」という項目があるのだが、おばあちゃんになるまでに達成したいと思っている。

参照元:YouTubeLAUGHING SQUID(英語)
執筆:Nekolas
Photo:RocketNews24.

▼ニューヨークとロサンゼルスってどっちがいいの!?