突然だが、日本三大ラーメンとは何かご存じだろうか。答えは札幌、博多、そして福島県の喜多方ラーメンだと言われている。えっ、福島!? そのように思う人もいるかもだが、実を言うと福島県はラーメン王国なのだ。
んでもう1つ、福島県で忘れてはいけないのが白河ラーメンの存在である。中でも知られた存在が「とら食堂」。ちょっと前、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で取り上げられたことで、知っている人も多いのではないだろうか。
・とら食堂に分店があった
福島県白河市に店を構える「とら食堂」本店は、行列必至の人気店。手打ち麺の使用を徹底しており、「ラーメンの天才」と呼ばれた先代の店を二代目店主が引き継いでいる。こだわりにこだわり抜いた一杯は、テレビの画面越しでも「職人が作るラーメン」に他ならなかった。
が、記者は福岡県民なので簡単に行ける距離ではない。それでもいつか食べてみたいなァ……と思っていたところ、ネットで調べたら福岡県内に分店があるとの情報に行き着いた。それならば!
・開店前から大行列
という訳で行ってみたのだが、正直なところ本店ほど人は並んでいないだろうと予想していた。なぜなら、福岡には根づいた食文化があるため、とんこつ以外のラーメンはもちろんのこと、讃岐うどんさえも受け入れられるまで苦労したとはよく聞く話なのだ。
それほどこだわりを持つ福岡県民に「とら食堂」は受け入れてもらえているのか。開店10分前だし余裕だろうなと、中央区六本松にある分店に行ってみると……ええええぇぇぇ!!
30人……いや50人近い大行列である。NHKで本店が取り上げられたことも関係しているのだろうか。それにしても、福岡県の飲食店で開店前から行列ができているのはごく稀。ちなみに以前、近所に住んでいた人物に写真を送って話を聞くと「前も並んでいたけど、さすがに多すぎ(笑)。テレビ放送の影響もあると思う」とのことだった。
・福岡県で行列ができるのも納得の美味しさ
ともあれ、行列に参加。こだわりがビッシリ書いてある看板を隅から隅まで読んで待った。人数が人数だけに入店するまで30分近く待ったが、並んでいる最中に店員さんが注文をとってくれたので、着席してからは早かった。そしてついに「手打中華そば・味玉子入り(830円)」と対面だ。
まずは黄金色のスープをズズッと飲んでみる。少し濃いめのしょう油と鶏の旨味が口いっぱいに広がっていき、ヒジョーに美味しい。これだけでも並んだ価値があるというものだが、最大の衝撃は麺を食べてからだった。というのも……
明らかに他で食べる麺と違うのだ。すべて手作業と書いてあるので頭に入ってはいたが、ツルッとした表面にモチモチ具合も兼ね備えているではないか。手間暇かけた手打ちだから出せるクオリティ。当然、味玉子もチャーシューも美味で、食にうるさい福岡県で行列ができるのも納得だった。
・分店にもいろいろ
どうやら分店でも「とら食堂」のDNAはしっかりと受け継がれているようで、これまでにないような一杯を味わうことができた。ちなみに分店は、本店と同じ福島県内をはじめ、関東を中心に店舗が展開されている。
そして分店は、「本家直伝の味を受け継ぐ店」「手打ち麺を継承している店」「修行の後、独自で味づくりに励む店」と細かく分類されているので、食べ比べてみるのも面白いかも。「とら食堂」の白河ラーメンが食べたい……けど遠くて行けない人は分店に行くがよろし。
・今回ご紹介した店の詳細データ
店名 とら食堂 福岡分店
住所 福岡県福岡市中央区六本松4−9−10 六本松コーポ101号
時間 11:30~21:00(食材がなくなり次第終了)
定休日 なし
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼地下鉄七隈線の六本松駅から歩いてすぐ
▼お店の外観
▼メニュー
▼手打ちへのこだわり