大人になると素通りしがちなのが、100円ショップの「おもちゃコーナー」である。「量販店のおもちゃコーナーには必ず行くけど、『100円のおもちゃ』はなぁ……」なんて人も多いのでは? だが、行くべき。特にダイソーなら行くべき!

いつぞやかダイソーの600円ラジコンを紹介したこともあったが、それよりも気楽に楽しめる商品こそが、ダイソーの手品用品『マジックキング』シリーズであると私は思う。なにせ100円で1ネタ買える。これって実はスゴイことだと思うのだ。

・夢はマジシャン

というのも私、その昔、マジシャンになることを夢見ていた。もちろん「神」はMr.マリックで、ナポレオンズはいまだに大好き。小学生時代は、デパートのおもちゃ売り場の端っこにあった「手品コーナー」に足繁く通い、手品師(売り子)のお兄さんから「君は将来すごいマジシャンになるよ」と嬉しい予言すら頂戴した。

結局、高学年くらいのときに「人よりも手が小さすぎてコインマジックがうまくできなかった」ことから夢を諦めてしまったのだが、とにかく様々な手品グッズを母に買ってもらった。価格はピンキリだが、やはり「欲しい」と思う手品のネタは、数千円はした。でもダイソーだったら……どれも100円!! これ、スゴイ。

もうなんなら、ダイソーの手品コーナーに置かれている全ての商品を買い占めても良かったのだが、とりあえずチョイスしたのは4つの手品(ネタ)。そりゃ100円なのだから、数千円する手品よりはチャチいことは承知の上。しかし……

たとえば『ザ・スプーン曲げ』だったら、もちろんこの場でタネを明かすわけにはいかないが、開封し、実践してみて……「なるほど、こういうことか!」と思えるのが実に楽しい。人に見せる前に、自分で理解するだけでも100円の価値はある。

フォークの先端がねじれるマジック『ネジねじフォーク』も実に良かった。これ系の手品はよく見るが、いまいちタネがわからなかった……が、たった100円で「知る」だけでなく「手にする」こともできるのだ。ちなみにレベルは「2」らしい。

『口から出るトランプ』は、マジシャン「ふじいあきら」さんの代名詞。“お子さんでも実践できるように” との配慮から小さいトランプになっているが、いざ試してみると……これが非常に難易度高めで、ふじいあきらさんのスゴさがよくわかる。

しかし、今回もっとも「よくできてるな〜」と感心したのが「グラスを通り抜けるコイン」なるマジックだ。Mr.マリックも同じような超魔術を披露していたが、実際にやってみると「なるほど……こうなっていたのか!」と感動すら覚えた。もちろんマリックの超魔術と、このマジックが同じ魔術方法なのかは定かではないが。


──てな感じで、どれもこれも文句なしで楽しめる。お店でモノを選ぶ時も楽しいし、家に帰ってから開封する時も実に楽しい。説明書を読んで仕組みを理解して楽しみ、ひとりさびしく実践しても……これまた楽しい。もっともっと練習して、私の手品を見てくれる人も楽しませることができたら、こんなに幸せなことはない。

Report:100均研究家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24.