だいたい何でも「安い」のは嬉しいが「安すぎる」のは不安だ。たとえば、家賃が相場より異常に安いとワケありだと思うし、怪しい外国人が路上でブランド時計を激安販売していれば偽物だと疑うだろう……とは言いつつも「安っ!」と反応してしまうのも確かである。
いきなり何の話を始めたのかというと、実は先日、沖縄で宿を探していた時に、ケタ違いの安宿を見つけて思わず「安っ!」と反応してしまった。1泊料金は400円……繰り返す、1泊たったの400円だったのだ。おいおい牛丼かよと驚きつつも、気になったので泊まってみたぞ。
・誕生日なら1円
宿の名前は『沖縄ゲストハウスけらま』。ゆいレール「美栄橋駅」から歩いて7~8分の場所にあるゲストハウスだ。通常1泊800円だが「じゃらん」で予約すると、男女とも初回のみ特別限定料金の400円になる。800円でも十分安いが、400円はヤバい……というか怖い。しかし気になる。
というわけで予約。400円は宿泊当日に現地払いでOKとのこと。それにしても安いな~なんて思っていたら「誕生日の人限定1泊1円」なるプランも発見……って、マジかよ。大丈夫か、本当にここは宿泊して大丈夫な宿なのだろうか。期待よりも不安が圧倒的に勝っている。
・Wi-Fi無料でシャワーは24時間OK
さて、チェックインは12時からで、筆者は17時過ぎに宿に到着。さっそく勇気を出して玄関ドアを開けてみると……おいおい、靴の量がハンパじゃないな。ホームパーティーの真っ最中って感じだ。恐ろしいほどフリーダムな空気が漂っているが……まあ400円なのでOKとしよう。
この「400円(800円)だからOK」という全てを受け入れる気持ちはかなり大切。ゴチャゴチャしていて清潔感はないが、シャワーが24時間利用可能で無料Wi-Fiも完備って時点で文句はナシ。洗濯機やキッチンもあるため、環境に慣れれば長期滞在もできる……気がする。
ちなみにだが、シャワー室にはシャンプーやタオルはないので、筆者は最寄りのコンビニで雑巾を買って使い捨てたことを記述しておこう。タオルの値段が宿泊費より高かったため、気持ち的に「高い」と感じてしまった。雑巾は3枚入りで約200円だったぞ……!
・夜間の出入りは自由
それはさておき、もちろん夜間の出入りは自由。国際通りからも歩いて帰れる距離なので、時間を気にせず沖縄の夜を満喫できるハズだ。また、男女別ドミトリーなので、女性1人でも怖い思いをすることはないだろう。とにかく「寝られればOK」タイプの人にはオススメである。
枕と布団は笑えるほどペラッペラだったが、寝返りを打てるほどのスペースはあり、決して寝心地は悪くない。また、コンセントもあるのでスマホの充電も可能だ……1泊してみて不便は特に感じなかったので、コスパは最強と断言する。なにせワンコインだからな。
なお、共用リビングでは観光客だけでなく、外国人や地元のオッチャンらしき人も自由にくつろいでいた……もしかしたら何人か住んでいるのかもしれない。明らかにベテランオーラを放っている人もいた。
いずれにしても「夜間は大騒ぎをしない」など、利用者はそれぞれ最低限のルールを守って過ごしているようであった。激安宿を快適に過ごすためには、宿泊者同士の思いやりも大切だろう。というわけで、那覇市内で安く泊まりたい時の第一候補をぜひ覚えておいてくれよな!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 沖縄ゲストハウスけらま
住所 沖縄県那覇市前島3丁目12−21
時間 12:00〜11:00
休日 無休
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼夜間も出入り自由
▼自販機や漫画もある
▼キッチンも使える
▼共用リビング
▼洗濯機もある
▼ゴチャゴチャしている感は否めない
▼微妙に位置が高いがコンセントもある
▼布団はペラッペラだがよく眠れた