突然だが、あなたは子供の頃、ゲームやアニメの中に入りたいと思ったことはないだろうか。私(中澤)は、ずっとそのようなことを考えていた。現実はつまらない。大冒険がしたかった。そんな子供の夢みたいなストーリーを描いた映画が『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』である。
2018年3月30日、興行収入が9億ドル(約961.6億円)を突破するほど海外で大ヒットを記録する本作が、ついに日本でMX4D / 4DX 先行上映開始される。その話題作の日本語吹き替え版に、なんと声優として参加することができたためレポートしたい。マ、マジかよ……。
・ベテラン声優さんと一緒に録音
今回、ロケットニュース24編集部から声優として参加するのは、私とGO羽鳥。緊張しながら指定された都内某所のスタジオへ向かってみると……
静まり返ったスタジオの中には、監督、エンジニアさんなど数人の大人たち。そして、ケビン・コスナーの吹き替えや『攻殻機動隊』でイシカワ役をやっているベテラン声優の仲野裕(なかのゆたか)さんがいた。チャース! よろしくお願いします!!
今回、私たちに割り当てられたのは敵の兵士役。セリフは「ああ 頼む」「ああ ちょうどいい」の2つだ。短いものだがタイミングが難しい。そこで仲野裕さんに、他のパートを埋めてもらいながら、間の取り方や声の出し方を教わることに。恐れ多い……。
・口々に話し合うシーン
声を当てるのは、キャンプで兵士たちが口々に話し合うシーン。セリフはあるが、カメラが人物より雰囲気に焦点を当てるパートなので、口の動きに合わせるという感じではない。どちらかと言うと、絵より声に反応する感じである。
……が、タイミングがやはり難しい。台本にはセリフを話すタイミングの秒数がフられており、画面上に表示されている秒数で大まかに合わせる感じなのだが、本に集中すると絵がおろそかになり、絵に集中するとセリフを忘れる。こんなに短いのに……!
タイミングはそこまで気にしなくて良いようだが、この上で、雰囲気を合わせつつ感情を込めるとか無理ゲーなように思えて仕方ない。どんだけ同時に情報処理すんねん。声優ってスゲェェェエエエ!
・コツを聞いてみる
いや、待てよ。声優も同じ人間なんだから、何かやり方のコツがあるのかもしれない。そこで、仲野さんに聞いてみた。台本見てる余裕ないんですが、セリフって覚えられてるんですか?
仲野裕「ある程度入ってますね。特に『語頭』って言って、秒数が書かれているセリフの頭のところはチェックしてます。それで、画面を見ていて口が動き出したら、セリフを合わせながら台本に目を落とす感じ。
あと、ブレス(呼吸)の位置。ブレスがある時は、画面の声が止まりますから、その時に息を吸ってみたいなところをある程度頭の中に入れてます。なので、長いセリフの時は、目は画面と台本の往復をしながら、表情などに合わせて声に抑揚をつけます」
──やっぱり情報量多すぎィィィイイイ!
シンプルに凄いだけだったことに愕然としつつも、何回かやっていると、段々と雰囲気がつかめてきた気がする。ああ、頼む。ああ、ちょうど良い。
・試行錯誤の末
結局、セリフを少し変えたり、キャラをコンバートしたり試行錯誤しつつ、40分でレコーディングが完了。なお、仲野さんいわく、現場でも突然ガヤなどをフられることはあり、そういう時は大体1度見て、状況や雰囲気を合わせるという。繰り返すが凄すぎるだろ……。
ともかく、40分かけただけあって、完成したシーンはもはや涙なしには見られないものとなっていた(※個人の感想です)。というわけで、4月6日はぜひ全国の映画館で私たちが演じる兵士AとBの大冒険を見てくれよな! 頼む。ちょうど良いから。
・『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』公開予定
2018年3月30日(金)よりMX4D / 4DXにて先行上映
2018年4月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
参考リンク:ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼声優スゲェェェエエエ!
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