駅などでよく見かける立ち食いそば屋。狭い店内でサラリーマンがそばをすする光景は、独特の趣があって味わい深い。やはり立ち食いと聞くと、多くの人がそばを思い浮かべるのではないだろうか。そんなある日、ちょっと変わった立ち食いのお店があるという情報をゲットした。

実際に行ってみると、そこにあったのはなんとミートソース専門店! そう、立ち食いそばならぬ、“立ち食いスパ” である。立ちスパなんて珍しいな~、なんてことを考えながら入店した結果、予想を超えるド級のコスパっぷりに完全ノックアウトされたでござる。

・ありそうでなかった立ちスパ屋

学生が多い街、東京・高田馬場。駅から戸山公園の方に10分ほど歩くと、通り沿いに「ミートソース専門店」と書かれた立て看板を発見した。どうやらここが噂の立ちスパ屋らしい。「立ちスパ アッパーカット」というややクセの強い店名にビビりつつ、さっそく中に入ってみる。

店内にはもちろん椅子は置かれていない。10名も入らなそうな、カウンターだけの小さなお店だ。さあ、まずは券売機で食券を買おう。『アッパーカット丼』なる激しく面白そうな珍メニューも気になるが、さすがに初心者には荷が重い。ここはスタンダードに『ミートソース』を選んでおくことにする。

・ド級のコスパ

ミートソースはサイズが並盛、大盛、特盛の3段階に分かれているのだが、値段と量のバランスが明らかにかみ合っていないので要注目だ。以下でその詳細をお伝えしよう。

・並盛 500グラム 380円
・大盛 700グラム 580円
・特盛 1000グラム 700円

いや、バランス悪っ! 値段と量が明らかに合ってないだろ! 500グラムで380円って安すぎんだろ! どうなってんだこれ! 最高かよ!! この情報だけ見ても、書き間違いを疑うレベルの超コスパであることがお分かりいただけるはず。これが、立ちスパの力だというのか。

大盛の誘惑に耐えながら、様子を見るため今回はあえて並盛をチョイス。500グラムでも十分な量だ。また、『味変カレー(50円)』というトッピングが気になったので一緒に注文してみた。どういった役割をするのかは、後半で明らかになる。

・安くて多い

待つこと数分、銀色の皿に乗った『ミートソース』が厨房からドーン! ソースは一見普通だが、青ネギと大きくカットされた玉ネギがかかっていて新鮮だ。皿の右側に盛られているのが『味変カレー』みたいだな。にしても、380円とは思えないこのボリュームはどうだい! すこぶるありがてえ。

・見た目以上のパンチ力

む! このミートソース……見た目は普通だが、ニンニクが爆効きしてやがる。ミートソースがやっていいニンニク感じゃねえぞ! こんな野郎度の高いミートソースは初めてだぜ……。しかも、ひき肉以外に鶏肉まで入っているではないか。これは先ほどの「普通」という発言を訂正する必要が出てきたな。

麺は太めかつ、少々柔らかめ。野郎ミートソースの強烈な右ストレートは、こいつと組み合わさることによってさらにパワーアップする。ウマい! 食べごたえもある!! そして何度でも繰り返すが、これで380円はハンパないぞ。すこぶるありがてえ。

・カレーにもなる

半分ほど食べたら、端で待機していた『味変カレー』をソースに絡ませていく。どうやらこれは、カレー味のオニオンフレークらしい。ソースでしんなりしてきたところを口に入れると……おお! たしかにカレーだ。カレースパになった!! どちらにせよ、いいパンチだぜぇ。

・完全ノックアウト

最初は500グラムと聞いて多いと思ったが、食べていると体がもっと欲しいと求めだす。もっといろいろトッピングを試したいと、体がうずきだすのだ。次はぜひ特盛にチャレンジしようと思う。どうやら私は、この珍しい立ちスパのお店に、アッパーカットでKOされてしまったようである。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 立ちスパ アッパーカット
住所 東京都新宿区大久保3-10-1 オレンジコート1F
時間 11:00~ミートソース売り切れ次第
休日 日・祝

Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼アッパーカットでKOされてしまった

日本、〒169-0072 東京都新宿区大久保3丁目10−1