オムライスの美味しさは……たまごの “ふわとろ” だと思っていた時期が……俺にもありました……。そう、つい先日まで普通にそう思っていた。どんなにソースが美味しかろうと決め手はやっぱりたまごのふわとろ食感。それは決して間違いではないのだろう。だがしかし……。
東京は北千住のオムライス専門店「キッチンエッグス」のオムライスを食べて衝撃を受けた。「なにこのパラパラ感……!」と。きっと多くの人はオムライスがまだ美味しくなる可能性に気付いていない──。
・コスパも上々
当初『キッチンエッグス』に足を運んだ理由は、同店のホームページに記載されていた「オムライス屋のTKG(たまごかけご飯)」が目的であった。ただ残念ながら店で「現在は取り扱いがありません」と言われ、急遽たまご6個を使用するという「大盛りオムライス」にネタを切り替えたのだ。
大盛りグルメはロケットニュース24の中でも鉄板であり王道のネタ。通常サイズのオムライスが1000円ほどのところ、倍のサイズのLLは1600円とコスパ的にも悪くない。「ここは高コスパと大盛りで乗り切る!」そう考え「カニクリームコロッケのせトマトソースオムライス」を注文した。
だが結果的にもっとも印象に残ったのは味である。オムライスは文句なくデカい。Mサイズと比べるとその大きさは一目瞭然で、おなかがペコペコの状態かつ相当な気合いを入れないと成人男性でも食べきれないくらいのボリュームだ。
・一口目の衝撃
満腹中枢が刺激される前に一気に平らげるしかない──。そう覚悟してオムライスを口に運ぶと……え? なにこのパラパラ感? パラパラを謳(うた)うそんじょそこらのチャーハンよりもパラパラやないか! しかもパラパラのご飯がふわとろたまごと合ぅぅぅううううう!!
オムライスの中のチキンライスは、一般的にしっとりしたタイプが多い。それはそのハズ、味付けの基本となるケチャップ自体が水分を多く含むため、どうしてもパラリとした食感にはなりにくいのだ。そしてしっとりしたチキンライスも十分に美味しい。
……が、キッチンエッグスのチキンライス(中身はメニューによってチキンライスだったりピラフだったりする)は、いずれも異次元のパラパラ食感。口に含んだ瞬間にふわとろたまごと一緒に口でほどけ、極端な言い方をすれば噛む必要が全くないオムライスである。
・極限のパラパラ
これまでも人並みにオムライスを食べてきたが、チキンライスが極限のパラパラ食感になったとき、ここまでオムライス自体が美味しく進化するとは気付かなかった。もちろんたまごも文句なしのふわとろだから、どこにも隙が見当たらない。
カレーやオムライスは、どこで食べてもハズレが少ないグルメだ。つまりどんなオムライスも基本的には美味しい。……んが、キッチンエッグスのオムライスは超ォォォオオオオオ……ウマい。一歩先を行くパラパラ食感は一食の価値アリだ。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 キッチンエッグス
住所 東京都足立区千住仲町15-2 北千住ダイヤモンドマンション1F
時間 ランチ11:00~14:30 / ディナー17:30~22:00
休日 第3月曜日(祝日の場合は営業)、毎週火曜日
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.