現代人にとって無くなるともっとも困るものは何か? いろいろあるだろうが、その中に「電車」が含まれることは間違いないだろう。電車が止まってしまうと学校にも会社にも行けなくなってしまう。電車が無いと、もはや我々の生活は成立しないのだ。
産経ニュースによると、昨日2018年2月20日、JR東日本の最大労働組合「JR東労組」から、ストなどの争議行為に踏み切る可能性があるとする通知があったと、厚生労働省が発表したという。JR東日本がストだって!? しかしその内容に、日本の社畜たちは落胆の色を隠せないようである。
・JRがストライキ?
言うまでもなく、ストライキとは労働者がその要求を通すため、集団で仕事を放棄することだ。毎日新聞によると、JR東労組は3月2日以降に東京都内や千葉県内でストを実施する可能性があり、もし実施された場合、1987年の国鉄民営化後で初めてとなるらしい。
・しかし止まらない
ヤバイって、電車止まっちゃうって! 会社行けないって!! やや嬉しめに慌ててみたものの、朝日新聞による一文を見て絶望した。
「通知によると、争議行為を実施する場合は、助役を除く全組合員が加わるが、列車の運行に支障をきたすことはないとしている」
むーーーん。電車、止まらないんですか……。そうですか……。TBSニュースによると、運転士や車掌、車両メンテナンス担当者は時間外の自己啓発活動などを行わないらしい。なるほどね……。ていうかそれ、もはやいつもと変わらないやん。
そう、ストはやっても電車が止まると多くの人が困るので、運行に携わる人は勤務時間内に活動を行わないのである。真面目か! ストをやるにしても時間外にやるって、真面目かよ!! なんというか、本当にお疲れ様です。
・社畜たちの声
これには日本が誇る社畜戦士たちもガッカリしてしまったようである。先月の大雪の際も、帰宅困難になるのが分かっていながら元気に電車出社した猛者たちだが、電車が止まっていてはさすがに出勤できない。しかし、ちゃんと動くと、JR東労組から言われてしまったのだ。それを聞いた彼らの声を一部ご紹介したい。
「ストライキとは……?」
「思ってたのと違う」
「止めろよ電車!」
「全部の仕事止めちゃえばいいのに」
「月曜の朝にやってくれ」
「首都圏祭りか〜って思ったら普通に動くんか」
「ストがあろうと、会社に定時に着くのが真の社畜!」
・現実は難しい
ネットでは、ストライキなのにちゃんと電車が動くということへの驚きの声が多かった印象だ。特に「時間外ストライキ」は非常に日本的というか、そもそもそれをストライキと呼ぶのか? と疑問を呈する人が多かった。
しかし、実際に電車が止まってしまった場合の国民への影響は甚大である。なかなか難しいのが現実なのだろう。JR東労組はこの春闘で、全組合員一律の定額ベースアップを将来にわたって行うよう経営側に求めているという。まあとりあえず、来月もいつも通り出社しましょうね、皆さん。