世界でも有数の治安の良さで知られる日本。それだけに海外旅行へ出かける際、気になるのがその国の治安だ。特に初めて訪れる国では「トラブルに巻き込まれないか?」「ボッタくられないか?」などと神経を使う人も多いことだろう。
2018年2月、わたくしP.K.サンジュンは初めてメキシコを訪れた。一説によると「世界一殺人事件が多い国」ともされるメキシコだが、果たしてその実態はどんなものだったのだろう? 詳細は以下でご覧いただきたい。
・あくまで旅行の場合
まず断っておくと、今回の話はあくまで「旅行する場合のメキシコ」としてのケースである。駐在したり何カ月も放浪するような話ではなく “4泊7日の旅” で私が率直に感じたメキシコの治安について説明していきたい。
さて私が訪れたのは「メキシコシティ」と「グアナファト」の2都市。メキシコシティには3泊、グアナファトには1泊した。旅行前から周囲には「大丈夫なの?」「本当に気を付けて」「メキシコは誘拐ビジネスが成り立っている」とビビらされていたが、結論を言えば、
「観光客が行くようなところは普通に安全」
……というのが私の実感である。
・危険エリアには近づかない
各種ガイドブックには「絶対に近寄ってはいけない危険エリア」や「極力避けた方がいいタクシーの種類」などが記載されており、もちろんその辺りは十分に気を付けた。ただそれさえ気を付けていれば、特にトラブルに巻き込まれる可能性は少ない印象だ。
例えばタクシーについては、少々割高だがホテルでタクシーを呼んでもらえば無問題。外出先から帰るときも「シティオ」と呼ばれる無線タクシーに乗るか、地下鉄を利用すれば特に問題はなかった。
また、メキシコにはそこら中に警察官が立っている。行き先を尋ねると警察官がタクシーを拾ってくれたことも何度かあったので、言葉や料金が不安なときは警察官を頼るのもいいだろう。
余談だが、メキシコのタクシーにはメーターが付いていない。基本は言い値だが、それでもガイドブックに掲載されている目安よりボッタくられたことは1度もなかった。場所によってはタクシーチケットが前売り制の場合もあったので、旅行客でもある程度は安心できるだろう。
・ショッピングはかなり安心
そのボッタクリについてだが、これまで私が訪れた韓国や中国、タイなどと比べてもかなり少ない……というかほとんどないと言ってイイのではないだろうか。例えば市場ではどの店で買っても「Tシャツはいくら」「マグネットはいくら」と目安があり、値札もそこそこ付いていた。ショッピングについては値切りが基本のアジア諸国の方が、よっぽど注意した方がいいハズだ。
そもそもメキシコは、タイのようにがっつり観光地として開発されていないように思える。そのため観光客が訪れるスポットは「ソカロ地区」「アレナメヒコ」「テオティワカン遺跡」……と限られているようで、特に日中は人通りも多いのでそこまで警戒する必要はなかった。
ただし、夜は人気(ひとけ)が一気に少なくなり危険度も増すから、相当な自信がなければ出歩かない方が無難だろう。そういう意味でメキシコは「初心者がナイトスポットを満喫するには向かない国」なのかもしれない。ビビりの私は毎晩22時にはホテルに帰っていた。
メキシコはアジア人が少なく、とても目立つ。地下鉄には物売りが大勢いるし、街中には物乞いもそこそこいる。……が、実際にはギャングと遭遇もしなければ銃声も聞こえなかった。世界最凶レベルとされるメキシコの治安だが「普通に観光地を回る分には特に危険な国ではない」と感じた次第だ。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼結構ビビっていたが、観光地を回る分にはそこまで危なくないと感じた。いい国です、メキシコ。