携帯電話がなかった時代は、誰かに連絡を取りたくても簡単につかまらない……なんてことは少なくなかった。だが、すぐにSNSやメールで連絡を取れる現代では、電話をかけてもメールを何度送信しても相手から返事がなければ、すぐに「何かあったのでは!?」と心配になってしまうのではないだろうか。
まさに、そんな状況に陥ったアメリカ人の母親が、連絡がつかない娘が行方不明になったと警察に通報。ところが後に、外界との接触を禁じているデート番組に出演していたことが分かったというのである!
・「娘が行方不明になった」と思った母親が警察に通報
海外ニュースサイト『Global News』によると、2017年11月18日に米カリフォルニア州フレズノに住む22歳のレベッカ・マルティネスさんの母親が「娘と連絡がつかない」と警察に通報。
なんでもレベッカさんは、11月12日に「マリファナ農場へ働きに行くから、会えるのは何週間か後になる」と母親に告げて以来、音信不通になっていたとのこと。そこで警察がレベッカさんの友人に連絡を取ったが、誰からも返信がなかったのだという。
・警察はレベッカさんと連絡がつかないまま……
その後、警察はレベッカさんを行方不明者リストに載せ、彼女の写真をFacebookに投稿。そして、時は過ぎて12月。再び警察が家族にコンタクトを取り「レベッカさんと連絡がついたのか?」と尋ねると……母親は「娘と話をした」と言ったらしい。つまり、母親は連絡が取れたのだ。
しかし、警察は行方不明者と直接話をして無事を確認しない限り、レベッカさんをリストから外すことが出来ないのだとか。結局、彼女と連絡がつかないままの警察は、レベッカさんをリストに残さざるを得なかったのである。すると……
・警察に情報提供が
しばらくして警察の行方不明者リストを見たネットユーザーから、「この女性をテレビ番組『The Bachelor(ザ・バチェラー)』で見た」との情報が寄せられたのだ。
そう! なんということか、彼女は超人気の恋愛リアリティ番組に出演していたのである。魅力的な男性 “バチェラー(独身男)” が女性25人とデートをして、その中から花嫁候補を選び出す番組で、毎週1人ずつ候補者が家に帰される仕組み。
・バチェラーとは?
ちなみに『ザ・バチェラー』は、筆者がアメリカに住んでいた時に夢中になって見ていた番組のひとつである。番組の内容が漏れないよう、よほどの緊急事態でもなければ出演者は外界とコンタクトを取ることを禁じられているため、レベッカさんの母親も警察も連絡がつかなかったのだ。
最初から母親に事実を伝えていれば問題にはならなかったのに、なぜレベッカさんが「マリファナ農場に働きに行く」などと言ったのかは謎である。
なお、レベッカさんが出演した『Bachelor』シーズン22は、現在アメリカで放送中。果たして彼女は、バチェラーのハートを射止められるのだろうか? この番組は日本でもご当地版『バチェラー・ジャパン』が製作され、Amazonプライムにて配信中だ。
参照元:Instagram @whats_ur_sign、Facebook @North Coast Journal、Global News(英語)
執筆:Nekolas
▼警察の行方不明者リストの画像。一番右下の写真がレベッカさんだ