先日、海外で衝撃的な情報が拡散した。とんでもない方法でスマートフォンの指紋認証システムが突破されたというのだ。その方法とはミカンの皮。
ミカンの皮をホームボタンにピッとあてるとロックが解除、さらに指紋認証を利用した他のアプリでも使え、送金までできてしまったという。
・ミカンの皮でiPhoneの指紋認証を突破?
この情報が拡散したのは中国だ。国営放送のCCTVでも取り上げられ注意喚起が行われている。さっそく動画を見てみると、確かにミカンの皮でスマホのロックが解除されているではないか!!
「あらかじめミカンの皮を指紋として登録したってことじゃないの!? だってiPhoneなら肛門や乳首でも登録できるくらいだし!」……と、思ってしまうが、そうではないらしい。
・ある細工をすればミカンの皮以外でも可能
なんでも専門家が検証したところ、導電性インクと粘着テープを使い、ある細工を行えば、他人の指紋どころかミカンの皮、紙ナプキンでも指紋認証を突破できたのだとか。これはiPhoneだけでなく、複数のAndroid端末でも成功したそうだ。
そのほかホームボタンなどの「指紋認証リーダー」に傷がついた場合、同様のことが起こるケースがあるとも報告されている。
・ということは……
しかし、逆を言えばホームボタンに傷が入ったり、細工をされなければ登録者以外の指紋では認証されないということ。報道のなかでは「指紋認証の突破は可能ではあるが、いくつかの条件がそろっての話なので、そこまで心配はいらない」と結論づけるメディアもあった。
いや~それならヨカッタヨカッタ。念のため自分のiPhoneで試したところ、ミカンの皮をあてるだけではロック解除はされなかった。それなら安心だ!
しかし、可能性は低いとはいえ、他者にセキュリティを突破される危険性があることに変わりはない。この件について中国当局は調査に入るとしている。
あらゆる意味で「100%安全なセキュリティ」はないのかもしれない。落としたり、悪意ある人間の手に渡らないよう物理的にも十分な管理が必要と言える。
参照元:Sina Weibo@央視財経、科学網、新華網(中国語)
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.