つい先日、『住みたい田舎ベストランキング』で福岡県北九州市が1位に選ばれた。同市はネット上で「修羅の国」と呼ばれたりするように、あまりいいイメージを持っていない人もいるかもしれない。確かに、物騒な事件はまれに起こる……昨年も “猟銃立てこもり事件” なんてこともあっただけに、悪いイメージもよく分かる。しかしだ!
今回、ランキング1位になったように、実を言うと同市は日本屈指レベルで最高の街なのである。筆者(私)は、結果に大きくうなずいた1人で、住めることなら今すぐ住みたいとさえ思っているくらいだ。ここでは、1位になった理由を私なりに紐解いていきたい。
・イメージと真逆だった北九州市
私は福岡県民だが、出身地は南の方。これまで北九州市とは縁もなく、中学校の旅行で昨年末に閉園したスペースワールドに行ったくらいだった。ちょいちょい足を運ぶようになったのは、ここ数年。今の仕事を始めたのと、数年前に友人が同市に引っ越したことからだ。
ただ、はじめからイメージがよかったかというと、そうではない。同じ県ながら、例にもれず北九州という名前に私もビクビク。「北九州=怖い土地」と思っていて、車を運転するのもビビっていた。だが、一度行ってみるとアラアラなんということだろう。自分のイメージと真逆の土地だったのである。いくつか良い点を挙げていくと……
・食事がうまい
まず海に近いこともあって、食が新鮮で豊富。しかもうまい。魚やラーメンはもちろん、うどんや餃子……もう、どれをとってもうまい上に安いのだ。これだけでもかなり魅力的だが、工業地帯で発展したからだろう。どこでもお酒が飲めるくらい居酒屋が多いから、財布のヒモと顔が思わず緩んでしまう。
・酒飲みにとって天国
しかも、昼間から開いている居酒屋が多いのも嬉しい。都内など、人が多い場所ならまだしも、昼間OKのお店は意外と少ないもの。博多だって少ない。その点、北九州市は昼飲みも気軽にでき、酒飲みにとって天国と言えるような環境が整っている。
ちなみに酒も、食べもの同様にうまい上に安い。北九州市が発祥の「角打ち(酒屋飲み)」に行けば、数百円でかなり満足することだってできる。うまい酒にうまいご飯。ランキングではシニア部門でも1位を獲得しているが、間違いなく「食と酒」は選択肢に入っているだろう。
・実は福岡の中心地に近い
また、場所のよさも忘れてはいけない。博多や天神といった福岡の中心街から遠いと思われがちだが、実際は新幹線を使えばたった15分くらいで博多まで行けてしまう(片道約2000円)ので超便利。車でも高速道路を使えば、あっという間に到着できる。
そして、人も多すぎず少なすぎずでちょうどいいのも北九州市。何度も滞在したがとにかく過ごしやすく、もはや私は日本全国で三本の指に入るくらい大好きになった。現在、ド迫力の成人式が注目されているが、その土地に行かないと分からないことは数多い。一度行ってみたら、あなたもきっと北九州市に住みたくなるはずだ。
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.