『攻殻機動隊』の荒巻や、「X-MEN」シリーズのプロフェッサーXの吹き替えでお馴染みの声優、大木民夫さんが亡くなっていたことが明らかになった。所属事務所の発表によると、病気療養中だった大木さんは2017年12月14日、89歳で亡くなったそうだ。
数々の作品で活躍してきた大木さんの死に、アニメ・映画ファンからは悲しみの声が上がっている。ただ、どうやら中には、この訃報を聞いて勘違いしてしまっている人もいるようなのだ。一体どういうことなのか?
・『攻殻機動隊』の荒巻役
数十年にわたって、洋画の吹き替えやアニメ・ゲームの声優など、幅広い活動を続けてきた大木民夫さん。特に『攻殻機動隊』の荒巻大輔役は、世間的にも広く知られている。
・別の声優さんと勘違い?
だが、ネットの声を見ていると、大木さんではなく、同じく声優の阪脩(さか おさむ)さんが亡くなったと勘違いしている人が多いようなのである。阪さんはご高齢ではあられるが、もちろんご存命なので注意していただきたい。では、なぜこのような勘違いが起きているのか?
それはおそらく、「『攻殻機動隊』の荒巻役の声優が亡くなった」というタイトルのニュースが、多く出回っていることが影響していると思われる。どういうことかというと、実は『攻殻』の荒巻役は大木さんだけではないのだ。
・荒巻役は1人ではない
大木さんが声優を務めたのは、押井守監督による『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』と『イノセンス』、いわゆる “押井版” の2作である。対して阪さんが演じたのは、神山健治監督による『攻殻機動隊』、いわゆる “神山版” だ。
Twitterなどを見ていると、“神山版” 荒巻の声優さんが亡くなったと勘違いをしている人は決して少なくない。ご冥福をお祈りする内容の投稿でも、“神山版” のイラストやセリフを引用している人が多く見受けられた。
この2作は、荒巻以外の役はほぼ同じ声優陣で固められているため、たしかにややこしくはある。だが、そこはハッキリさせておかないと、大木さんに対しても阪さんに対しても失礼になってしまうのではないかと思い、筆をとった次第だ。
個人的に、どちらの荒巻の声も大好きなので、大木さんの死は本当に残念に思う。心からご冥福をお祈りします。
参照元:マウスプロモーション
執筆:あひるねこ