その業界の人にとってはあたり前のことでも、他人からすると「へぇ~そうなんだ」と目からウロコものの裏話は意外と多い。自分では色々知っているつもりでも、その道のことはやはり “その道のプロ” に聞くのが一番である。

今回は元ラブホテルの従業員から聞いた「ラブホテルに警察が来るたった1つの理由」が非常に興味深かったのでご紹介したい。ラブホテルと警察……そこはかとなく “闇の香り” がするが、果たしてその理由はなんなのだろう?

・約5年ラブホテルに勤めた元従業員

話を聞かせてくれたのは、日本有数の歓楽街にあるラブホテルで5年以上勤務していた男性・Aさんだ。これまでも「男性カップルをお断りする理由」や「盗撮用カメラ」「風俗店のチェンジの実態」などを聞かせてくれた彼が、今回はラブホテルと警察について語ってくれた。


──ラブホテルに警察が入ることはあるんですか?

「ええ、ありますよ。以前のラブホテルは旅館業で経営できましたが、法改正があってからは風俗業になったので警察の許可が必要なんですね。なので、オープン前などは必ず警察が視察に入ります」

──なるほど。

「それ以外にも、例えば近所で事件があったときの聞き込みなどでも警察が来ますね」

──ふむふむ。

「でも、おそらく “ラブホテルだけに警察が来る理由” がありますよ。うん、たぶん他の業界にはないんじゃないかな?」

──おお、ぜひ聞かせてください。

「私が務めていたラブホテルは、日本でも有数の歓楽街にあったんですが、他の市警や県警からわざわざ刑事さんが来たことが何度かありました」

──おお、刑事さんということは事件ですか?

「そうですね、事件ですね。多くの場合は前日くらいに “○○号室を見せて欲しい”……と連絡があるんです」

──はい。

「刑事さんが来ると、該当の部屋に直行します。ご案内しなきゃいけないので我々もついて行くと、刑事さんが持参した写真と部屋を照らし合わせているんですね」

──写真ですか? なんの写真だろ?

「ズバリ、援助交際です。援助交際の裏付けを取るために、刑事さんは部屋が写り込んだ女性の写真を持って、ラブホテルにやって来るんです」

──なるほど、援助交際ですか。

「これは意外と多かったですね。1年に2回くらいは援助交際の裏取りで警察が来ていました。かなり遠い県からも来たこともあったので、“警察も大変だな~” と思ったものです」

──でも、なぜ写真が残っているんでしょうね?

「私もそれは不思議でした。おそらく、買春する男性は画像や映像を残したがる人が多いんじゃないですかね? もしかしたら画像や映像が残っていなければ逮捕されなかったのもかもしれないのに……本当に馬鹿ですよね」

──本当ですね。

「ただ、刑事さんは “男性側から写真が出てくるケースがほとんどだけど、女の子から出てくることもある” と言っていました。女の子から出た場合、その子と関係をもった男性が芋づる式で逮捕されるようです」

──芋づる式おっかねえ。

「まあ、買春はもちろんダメですが、証拠となりかねない写真を残すなんてツメが甘いですよね。どの業界もそうだと思いますが、少なくとも私が勤務していたラブホテルは、警察にはかなり協力していたと思いますよ」


話を聞く前は「薬物的な事件」や「傷害事件」などでラブホテルに警察が来るのかと思っていたが、圧倒的に多いのは「買春の裏付け」のためだという。万が一そうした行為に及んでも、画像や映像を残すのは危険だ。……いやいや、買春も売春も違法なものは絶対ダメだぞ。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

どんなにムラムラしても、違法な買春はダメだぞ。